AI翻訳を用いた多言語運用能力の習得と言語学習環境の構築・言語教育の在り方の解明
Project/Area Number |
21H00903
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09070:Educational technology-related
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Research Institution | Aichi University of Education |
Principal Investigator |
野崎 浩成 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (80275148)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齋藤 ひとみ 愛知教育大学, 教育学部, 准教授 (00378233)
江島 徹郎 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (10335078)
田中 佳子 日本工業大学, 共通教育学群, 准教授 (10406423)
吉根 勝美 南山大学, 経済学部, 准教授 (50230785)
横山 詔一 大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所, 研究系, 教授 (60182713)
梅田 恭子 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (70345940)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥16,380,000 (Direct Cost: ¥12,600,000、Indirect Cost: ¥3,780,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2022: ¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
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Keywords | 言語学習 / 多言語運用能力 / AI翻訳 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、AI翻訳を活用して、次のような特徴を持つ新たな言語学習環境を構築する。(1)従来型の言語運用能力(読む、書く、聞く、話す)の4技能に加え、「翻訳スキル」という新しい技能を、第5番目の必修なスキルとして新たに定義する。(2)これら5技能の育成により、母語・英語のみならず、第2、第3外国語に対応するための多言語運用能力(言語運用能力+翻訳スキル)を習得する。(3)習熟度や発達段階に応じた翻訳の適切な活用法を明らかにする。以上について、その教育効果を検証することで、AI時代の新しい言語教育の在り方を解明する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度に実施した研究実績の概要については、次に示す通りです。今日の機械翻訳は、AI技術を用いることで高度に発展し、その翻訳精度は著しく向上したといわれている。これにより、言語学習の場面において、機械翻訳の活用が期待されるようになってきた。そこで、本研究では、機械翻訳を言語学習時に利用する際に求められる翻訳の精度について着目して、以下に示すような調査を実施した。 機械翻訳を用いて、日韓言葉対照リスト(濱田2018)に掲載されている809組の日本語と韓国語の語彙を分析した。すなわち、日本でよく使用されている「グーグル翻訳」と韓国人によく使用されている「Naver辞書」に日韓言葉対照リストに掲載されている809組の日本語を入力し、その翻訳結果が適切な正しい韓国語であるかどうかを確認するために、韓国国立国語院が作成した「標準国語大辞書」に入力した。その上で、日本語能力試験(JLPT)でN1(最も難しいレベル)に合格した日本語が堪能な韓国人日本語学習者3名に最終確認をしてもらい、比較分析した。その結果、「グーグル翻訳」で翻訳したものを「標準国語大辞書」で確認した結果、韓国語として正しいものは809個の中に801個であった。また、翻訳結果として適切なものは692個であった。さらに、翻訳結果が適切ではないとされるものを分類し、その特徴を分析した。こうして得られた研究結果は、日本語や韓国語の言語学習に役立つ有用な基礎的資料として活用することができる。 本研究での調査は、日本語と韓国語を対象とした調査であったが、本研究で得られた手法を用いることで、他の言語にも同様な調査を実施することが可能であり、様々な言語の教育に寄与する資料を得ることが期待できる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
言語学習時に機械翻訳を活用する際に求められる翻訳精度について調査を行い、翻訳が適切ではないものを分類し、その特徴を明らかすることができました。こうして得られた研究成果は、国内で開催された学会・研究会、海外で開催された国際学会等において、研究発表することができました。このように、当初の予定通り、研究を進めることができたことにより、「(2)おおむね順調に進展している。」といえます。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の推進方策は次の通りです。すなわち、今年度以降の研究では、これまでに得られた研究成果をさらに発展させて、学習者が持つ個別特性に合った教授方略について分析・整備して行くことになります。具体的は、母語、習熟度、出身国、語彙力などの特性の相違点や、習熟度に影響を及ぼす要因について考察していきます。
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Report
(1 results)
Research Products
(9 results)