微小球光キャビティとナノワイヤ振動子による巨視的フォノン量子もつれ状態の生成
Project/Area Number |
21H01023
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 13020:Semiconductors, optical properties of condensed matter and atomic physics-related
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Research Institution | NTT Basic Research Laboratories |
Principal Investigator |
岡本 創 日本電信電話株式会社NTT物性科学基礎研究所, フロンティア機能物性研究部, 特別研究員 (20350465)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅野 元紀 日本電信電話株式会社NTT物性科学基礎研究所, フロンティア機能物性研究部, 研究主任 (60867224)
章 国強 日本電信電話株式会社NTT物性科学基礎研究所, フロンティア機能物性研究部, 主任研究員 (90402247)
太田 竜一 日本電信電話株式会社NTT物性科学基礎研究所, フロンティア機能物性研究部, 主任研究員 (90774894)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥17,940,000 (Direct Cost: ¥13,800,000、Indirect Cost: ¥4,140,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
Fiscal Year 2022: ¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
Fiscal Year 2021: ¥11,180,000 (Direct Cost: ¥8,600,000、Indirect Cost: ¥2,580,000)
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Keywords | 光共振器 / ナノワイヤ / 振動 / 近接 / もつれ / 光キャビティ / 近接場 / 結合 / 量子もつれ / 振動子 / キャビティ |
Outline of Research at the Start |
本研究では、従来手法と比べて簡便かつ個別の電気/光配線が不要な固体振動子(巨視的フォノン系)間の量子もつれ生成手法を提案実証する。具体的には、半導体基板上にボトムアップ成長した2個ないしは複数の自立型ナノワイヤ振動子を用意し、これらの量子極限における超高感度変位検出を可能とする球状シリカ光キャビティと近接場結合させる。基板に取り付けたポジショナを用いてナノワイヤと光キャビティとの近接間隔を周期変調することにより光機械結合を制御し、互いのナノワイヤ振動子が“もつれた(相関した)”状態を生成する。このアプローチにより、従来手法と比べて簡便であり多体系への展開も可能な本手法の有効性を実証する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、従来必要とされていたresolved sideband条件や振動子への電気/光配線が不要な新しい量子もつれ生成手法を提案・実証することを目的としている。アプローチとしては、ガラス線の微細加工により作製されるWhispering-Gallery型の光キャビティと、2つの半導体ナノワイヤ振動子の近接場結合系を用いる。当該系における光機械結合の大きさは光キャビティとナノワイヤ振動子間の近接間隔に依存するため、振動子とキャビティの間隔を自在に制御できる系の構築が必要であり、報告者らは真空チェンバ内でこれを可能とする系の構築を2021年度中に完了している。2022年度は、量子極限を超えたナノワイヤ振動子の変位検出感度の獲得に必要となる10の7乗を上回る高いQ値を有する球状光キャビティの作製と、引張り応力の付加により共鳴波長をチューニングすることのできる連結ボトル光キャビティの作製に成功した。また、この光キャビティを用いた高感度な液体プローブ手法を新たに提案・実証した(Science Adv.誌掲載)。更に、キャビティの微細化により質量検出感度を4桁向上させ、フェムトグラム以下の質量分解能を実現した(Appl. Phys. Exp.誌掲載)。次年度は、光キャビティを用いた室温環境における2つのナノワイヤ振動子の近接場結合と、近接間隔の変調制御による古典的スクイーズド状態の生成を図る。また、希釈冷凍機を用いた極低温測 定環境を構築し、ナノワイヤの振動モードを占有する平均熱励起フォノン数を単数以下に下げる取り組みを行う。上記により、2つのナノワイヤ振動子の非古典領域でのエンタングルメントと巨視的量子フォノン系の実現をめざす。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新規導入したファイバ加工機の利用により、ナノワイヤへのアプローチに必要な高Q値光キャビティを精度良く作製することが可能となった。一方で、室温における古典的スクイージングのデモンストレーションには至らなかった。これには実験に最適なナノワイヤ振動子を探索しながら何度かの測定トライが必要であったが、これを十分に実行するだけの時間が取れなかったことが理由として挙げられる。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は測定実験に注力し、なるべく速やかに当初計画通りの実験スケジュールへと進捗回復を試みる。
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)