Elucidating structural difference between volcanic and non-volcanic regions in an island arc system based on the Network-MT surveys
Project/Area Number |
21H01175
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 17040:Solid earth sciences-related
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Research Institution | Kyoto University (2021, 2023) The University of Tokyo (2022) |
Principal Investigator |
畑 真紀 京都大学, 防災研究所, 助教 (30884473)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
臼井 嘉哉 東京大学, 地震研究所, 助教 (10881758)
上嶋 誠 東京大学, 地震研究所, 教授 (70242154)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥17,290,000 (Direct Cost: ¥13,300,000、Indirect Cost: ¥3,990,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2022: ¥6,630,000 (Direct Cost: ¥5,100,000、Indirect Cost: ¥1,530,000)
Fiscal Year 2021: ¥5,980,000 (Direct Cost: ¥4,600,000、Indirect Cost: ¥1,380,000)
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Keywords | 長周期MT法観測 / 沈み込み帯 / 流体分布 / 島弧の非火山地域 / 火山形成メカニズム / ネットワークMT法観測 |
Outline of Research at the Start |
日本やニュージーランドのように、沈み込み帯に位置する島弧では、沈み込むプレートが地球内部に持ち込んだ流体がマントルに付加することで火成活動が誘発され、プレート等深度線に平行な火山列が形成される。一方、火山列上には、火山形成の無い非火山地域が存在する。大局的には同一の地勢状況にあるにもかかわらず火山列に現れる非火山地域の地下の不均質構造を抽出して比較することは、火山形成メカニズムを考察する上で重要と考えられる。そこで、本研究は、九州と似た地勢状況のニュージーランド北島の火山地域と非火山地域の地下の不均質構造を抽出して九州と比較することで、火山形成メカニズムの議論に寄与する知見を得ることを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
日本やニュージーランド(NZ)のように、沈み込み帯に位置する島弧では、沈み込むプレートが地球内部に持ち込んだ流体がマントルに付加することで火成活動が誘発され、沈み込むプレートの等深度線に平行な火山列が形成される。一方、島弧には、火山列上に100kmにも亘って火山形成のない領域(非火山地域)が形成されることがある。大局的には同一の地勢状況にある一つの島弧の火山地域と非火山地域の地下の不均質構造を異なる島弧で抽出して比較することは、火山形成メカニズムを考察する上で重要と考えられる。そこで、本研究は、九州と似た地勢状況のNZ北島の火山地域と非火山地域下のマントルの深度に及ぶ不均質構造を長周期MT法観測を行った上で抽出し、九州下の不均質構造と比較することで火山形成メカニズムの議論に寄与する知見を得ることを目的にする。 当該年度は、先ず、長周期MT法観測の一手法であるネットワークMT法観測点の構築に向けて、NZの研究協力機関であるChorus社(メタリックの通信回線網設備を有する電話通信会社)と利用できる局舎及びメタリック通信回線網の最終調整を行っていたが、急遽、Chorus社の都合により、NZ北島でのネットワークMT法観測網の新規構築が不可能になった。そこで、海外協力研究者を含めた研究分担者(所属機関:GNS Science及び地震研究所)と協議し代替手段の検討を行い、同等の長周期データ取得が可能な多点移動MT法観測を完全に自前で実施することを決定した。新たな長周期MT法観測では、低消費電力とコンパクトさを達成している観測システムを採用し、対象領域に数十km間隔に20~30の観測点を設ける計画である。新観測システムに関連する試験観測は、国内で進めた。また、新観測のための候補地点の選定を行い、GNS Scienceとは次年度の新たな観測遂行のための同意書に係る協議を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究は、火山地域と非火山地域を有する異なる島弧の地下の不均質構造を電磁気学的な観点から比較することで火山形成メカニズムの議論に寄与する知見を得ることを目指し、ニュージーランド(NZ)北島において、2021年度から長周期MT法観測の一手法であるネットワークMT法観測を行って進めていくことを念頭に計画立案されたものであった。 しかしながら、初年度である2021年度においては、コロナ感染症拡大防止の様々な規制が解除されない状況であったため、ニュージーランド国の規定に沿うように現地協力機関(GNS Science、Chorus社)が行動制限を続けていたこともあり、NZでの事前調査・本観測を進めることが困難になってしまった。また、続く2022年度においては、ネットワークMT法観測網の構築に向けての最終協議中であったにもかかわらず、突如、Chorus社(メタリックの通信回線網設備を有する電話通信会社)の経営判断により、新規のネットワークMT法観測網の構築を断念せざるを得ない状況になってしまった。これは、コロナ感染症拡大防止の行動規制のためという不可抗力ではあったが、2021年度内に協議していたようにNZ北島内にネットワ-クMT法観測網を構築できなかったため、本研究に係る作業が、今後のChorus社の本務に影響を及ぼす可能性がゼロでは無いと判断されてしまったことに起因する。 一方で、本研究課題は、代替観測手法によって当初の研究目的達成のためのデータ取得が可能であることから、共同研究機関と協議した上で、代替観測を行うべく研究計画を練り直すに至っている。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題は、2022年度の途中に不可抗力によって、観測手法の変更に関連した研究計画の練り直しが必要になった。しかしながら、海外協力研究者を含めた研究分担者と協議した結果、対象領域において数十km間隔で20~30の観測点を設けて45日程度の長周期MT法観測を実施するという手段で、研究目的達成のために必要な当初のネットワークMT法観測と同等のデータ取得が可能であるとの結論が得られている。 新たな長周期MT法観測は、低消費電力とコンパクトさを達成しているフラックスゲート磁力計を基にした観測装置(観測システム)を主に使用し、ニュージーランド(NZ)北島の対象領域において2023年7月から12月の期間に4回の観測キャンペーンによる移動観測を実施する。1回のキャンペーンでは、8地点を基本計画にして装置を設置・移設していく予定である。また、本観測計画に関連しては、観測装置の設置候補地点の選定は終えており、これを踏まえて海外協力研究機関であるGNS Scienceとは観測遂行に係る同意書を2023年4月に結ぶ。そして、取得データの解析作業を適宜で進め、共同研究者と協力してか課題の取りまとめを行う。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)