Precise Molecular Design of Organic Friction Modifiers by Large-Scale Molecular Simulations, Advanced Measurements, and Chemical Syntheses
Project/Area Number |
21H01238
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 18040:Machine elements and tribology-related
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
張 賀東 名古屋大学, 情報学研究科, 教授 (80345925)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安田 耕二 名古屋大学, 未来材料・システム研究所, 准教授 (70293686)
塚本 眞幸 名古屋大学, 情報学研究科, 講師 (10362295)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥17,940,000 (Direct Cost: ¥13,800,000、Indirect Cost: ¥4,140,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2021: ¥12,610,000 (Direct Cost: ¥9,700,000、Indirect Cost: ¥2,910,000)
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Keywords | トライボロジー / 境界潤滑 / 分子シミュレーション / トライボロジ |
Outline of Research at the Start |
地球温暖化防止のため,摩擦・摩耗によるエネルギー損失や温室効果ガスを極限まで削減できるグリーン潤滑が要請されており,潤滑油の添加剤として高性能な環境に優しい有機摩擦調整剤(OFM)が必須である.しかし,固体二面のナノ摺動すきまにおけるOFM分子挙動の解析・計測は困難で,OFM設計指針は未確立である.本研究では,大規模マルチスケール分子シミュレーション法,およびシミュレーション結果を検証可能な先端計測法を確立し,さらに新規OFM分子を設計・合成し,三者の協働により,OFM含有潤滑系の摩擦・摩耗特性とOFM分子構造の相関を解明し,体系的なOFM分子設計指針を構築する.
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Outline of Annual Research Achievements |
地球温暖化防止のため,摩擦・摩耗によるエネルギー損失や温室効果ガスを極限まで削減できるグリーン潤滑が要請されており,潤滑油の添加剤として高性能な環境に優しい有機摩擦調整剤(OFM)が必須である.本研究では,大規模マルチスケール分子シミュレーション法,およびシミュレーション結果を検証可能な先端計測法を確立し,さらに新規OFM分子を設計・合成し,三者の協働により,体系的なOFM分子設計指針の構築を図る.初年度では,これまでに開発した新規なTEMPO系OFMを主要な対象として,その作用メカニズムの解明のために,シミュレーションと実験の両面から以下を実施した. ・ミュレーションでは,マルチスケール分子シミュレーション法の確立に向けて,量子力学計算と全原子モデルの分子動力学(MD)計算を主として行った.量子力学計算により,TEMPO系OFM分子の反応性や表面吸着形態とエネルギーを明らかにした.その結果の機械学習により,TEMPO系OFM分子の高精度な全原子モデルを構築できた.さらに,全原子MD計算により,固体二面の摺動がある動的条件において,OFM分子の表面吸着・脱着挙動などを明らかにし,実験で観測したTEMPO系OFMの優れた摩擦・摩耗低減効果のメカニズムを解明した. ・実験では,水晶振動子マイクロバランス(QCM)を用いて,摺動がない条件で,潤滑油に浸漬している単一固体表面への添加剤分子の吸着現象を測定した.分子構造と静的吸着特性との相関はある程度確認できたが,摩擦・摩耗特性との相関は見られなかった.そして,原子間力顕微鏡(AFM)を用い,摺動があるものの,マクロな実用性能評価実験のような固体面の摩耗がない条件で,油中OFMの摩擦特性の測定を着手した.測定試料の作成や,プローブの選定,摺動条件・測定手順の最適化などの工夫により,再現性の高い測定を実現した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実績の概要に述べたように,交付申請時の計画に応じて進捗しており,結果も得られているので,以下の主要な項目について,当初のねらいをおおむね達成できた. ・シミュレーションでは,量子計算の結果を再現する高精度な全原子モデルMD計算を実現するための手法を確立し,OFM分子構造と吸着膜のマイクロ特性との相関を解明しつつある. ・実験では,シミュレーション結果を検証可能なAFMを用いた実験手法を確立できた.
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Strategy for Future Research Activity |
交付申請時の計画にしたがって,シミュレーションと計測方法のブラッシュアップをしつつ,OFMの分子構造と,マイクロスケールにおける吸着・摩擦特性,実用レベルの摩擦・摩耗特性との相関を究明し,さらなる高性能化OFMの分子設計指針の提示を試みる.
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)