Project/Area Number |
21H01243
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 19010:Fluid engineering-related
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
徳増 崇 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (10312662)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寒川 誠二 東北大学, 流体科学研究所, 特任教授(客員) (30323108)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥17,160,000 (Direct Cost: ¥13,200,000、Indirect Cost: ¥3,960,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
Fiscal Year 2021: ¥11,700,000 (Direct Cost: ¥9,000,000、Indirect Cost: ¥2,700,000)
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Keywords | 成膜プロセス / 反応分子動力学法 / 表面反応 / 表面拡散 / 原子層体積法 / プラズマ援用化学気相体積法 / 反応分子動力学 / 化学結合 / 表面吸着確率 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、化学気相堆積法および原子層堆積法における基板表面での成膜プロセスを分子論的に解析し、分子流体工学の知識を導入した新たなコンセプトの薄膜堆積モデルを構築する。まず基板表面の界面流動現象・表面反応現象解析シミュレータを構築する。次にこのシミュレータを用いて界面流動現象・表面反応現象を包括した成膜プロセスのシミュレーションを行い、界面流動現象が表面反応現象に与える影響を解明する。
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Outline of Annual Research Achievements |
2021年度は、プラズマ援用化学気相体積法(Plasma Enhanced Chemical Vapor Deposition: PECVD)プロセスにおいて、H原子を含む、もしくは含まないSi(100)-(2×1)表面上のSiHx(x=2-4)の表面反応機構に対する基板温度の影響を明らかにするために、ReaxFF MDシミュレーションを実施した。既存のポテンシャルパラメータは、DFTで得られた気体分子の結合解離エネルギーに合うように最適化した。ガス分子の反応性に応じて、基板Si原子または被覆H原子の熱運動は、基板温度が高いほどガス分子を脱離する傾向が確認された。また、H原子を含まない清浄なSi基板上では、反応性の低い分子であるSiH4の場合、基板温度が低いと、表面拡散時にガス分子とSi原子が化学結合を形成するため、化学吸着確率が上昇する。一方、基板温度が高くなると、基板上のSi原子の熱運動によってガス分子が脱離するため、化学吸着確率は低下する。SiH3およびSiH2では、基板温度の上昇に伴い化学吸着確率はほぼ一定となる。H原子を取り込んだSi基板上では、反応性の高い分子であるSiH2に対して、基板温度が低い場合にはH原子を取り込むことで化学吸着確率が高くなり、基板温度が高い場合にはH原子を取り込んだ後の脱離により化学吸着確率が低くなる。SiH4とSiH3の化学吸着確率は、速やかに反射または脱離するため、ほぼ一定である。熱運動による脱離が表面反応に及ぼす影響は、H原子を含まない表面では反応性の低いガス分子、H原子を含む表面では反応性の高いガス分子で顕著であることがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2022年度は、前年度構築された計算系を用いてPECVDシミュレーションを行い、分子の衝突を様々なケースに分類し、その確率を算出することができた。概ね研究計画通りにすすんでいるため、順調に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
今後はこの確率をモデル化して、さらに大規模な計算系に適用することが必要であると考えている。そのためにはさらに多くのデータを取得してデータベースを作成する必要があると考えている。
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