重心動揺検査を刷新するモデルベース特性パラメータの構築
Project/Area Number |
21H01270
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 20010:Mechanics and mechatronics-related
|
Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
吉田 勝俊 宇都宮大学, 工学部, 教授 (20282379)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山仲 芳和 宇都宮大学, 工学部, 助教 (00804238)
嶋脇 聡 宇都宮大学, 工学部, 教授 (10344904)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥7,280,000 (Direct Cost: ¥5,600,000、Indirect Cost: ¥1,680,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2021: ¥4,940,000 (Direct Cost: ¥3,800,000、Indirect Cost: ¥1,140,000)
|
Keywords | 重心動揺 / 平衡機能 / システム同定 / 確率密度関数 / 粒子群最適化 |
Outline of Research at the Start |
応募者らの独自技術により,重心動揺検査(平衡機能の異常を検出する検査)の方法論を,世界に先駆けて刷新する.本来,平衡機能の異常は,人体というシステムの異常として捉えるべきだが,従来技術では,人体が出力する重心動揺のピーク・トゥ・ピークや,スペクトル密度など,出力の異常値のみが評価対象となっている.その結果,傷病の種類によっては,健常との有意差が出ない等の問題点が報告されている.これに対して,本研究では,独自技術を用いて,重心動揺データの確率分布を再現するランダム制御系モデルを構築し,モデルパラメータを同定することで,様々な被検者の平衡機能特性を,システムパラメータ表示する新手法を開拓する.
|
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,応募者らの独自技術により,重心動揺検査の方法論を,世界に先駆けて刷新するものである.そのために,重心動揺データの確率密度関数を記述するランダム制御系モデルを提案する.これと重心動揺データの実測値に基づき,提案モデルのシステムパラメータを同定することを目的とする. 本年度の主な成果として,重心動揺の実験データに基づき,その確率分布を再現するランダム制御系モデルを提案し,そのモデルパラメータを同定した.まず,被験者ごとの実験データを詳細に観察し, 確率密度関数が単峰性(ピークが1つ)を示す場合,双峰性(ピークが2つ)を示す場合,もしくはこれらが複合する場合があることを明らかにした.これらを統一的に記述可能なモデルとして,不感帯を有するランダム制御系モデルを提案した.その数値解の確率密度関数と,実験結果の確率密度関数の残差二乗和を最小化する最適化計算を行い,実験結果に最もフィットするモデルパラメータ値を得た.得られたモデルパラメータ値を用いて,重心動揺の確率密度関数を推定したところ,極めて高精度な推定結果を得た.特筆すべき点として,各被験者が示す多様な確率分布を,単峰性,双峰性の違いによらず,単一のモデル表現によって,定量的かつ高精度に再現したことが挙げられる. その他の成果として,本研究の最適化計算において避けるべき,局所最適化の問題を解消する新しいアルゴリズムを開発し,その有効性を示した.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和4年度当初計画では,重心動揺実験による確率密度関数データの測定と,これを再現するランダム制御系モデルの構築を挙げた. まず,実験データの測定については,当初計画通りのデータが得られ,おおむね順調に進展していると思われる.また,ランダム制御系モデルの構築については,その具体的な構造を決定し,モデルパラメータを同定し,実験結果を再現する結果を得たことから,おおむね順調に進展していると思われる.
|
Strategy for Future Research Activity |
令和5年度以降は,当初計画に従い,モデルの倒れ角から,足圧中心を求める運動学的方程式を策定・導出し,実験と計算の整合性を高める.
|
Report
(2 results)
Research Products
(5 results)