Development of typhoon ensemble forecasting system based on the source inverse problem of potential vorticity
Project/Area Number |
21H01431
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 22040:Hydroengineering-related
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
吉野 純 岐阜大学, 大学院工学研究科, 教授 (70377688)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥16,770,000 (Direct Cost: ¥12,900,000、Indirect Cost: ¥3,870,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Fiscal Year 2022: ¥5,460,000 (Direct Cost: ¥4,200,000、Indirect Cost: ¥1,260,000)
Fiscal Year 2021: ¥7,670,000 (Direct Cost: ¥5,900,000、Indirect Cost: ¥1,770,000)
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Keywords | 自然災害 / 気象学 / 水工水理学 / 防災 / 高潮 |
Outline of Research at the Start |
台風予報の誤差は,住民の災害に対する油断を生み,避難行動の遅れに繋がる可能性がある.よって,台風予報のさらなる精度向上に加えて,台風に伴う高潮や大雨に対しても予報のばらつきを考慮に入れて,避難への実効性のある台風情報へと改善していくことが不可欠となる.本研究課題では,台風予報の高精度化に不可欠な台風初期値化手法の一種である「台風渦位ソース同定」を新たに開発して,独自の高解像度台風モデルをベースとする「高解像度台風アンサンブル予報モデル」を構築し,台風に伴う高潮や大雨の予報のばらつきを考慮できる「高解像度台風外力アンサンブル予報システム」を完成させることで台風被害の軽減に貢献する.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では,台風初期値化手法として渦位逆変換とデータ同化を組み合わせた「台風渦位ソース同定」を開発して,独自の高解像度台風モデルをベースとする「高解像度台風アンサンブル予報モデル」を構築し,台風に伴う高潮や大雨の予報のばらつきを考慮できる「高解像度台風外力アンサンブル予報システム」を完成させることを目的としている. 2次元渦度輸送方程式をベースとする台風渦度ソース同定法と特異ベクトル法によるアンサンブル予報の技術をベースとして,3次元渦位の輸送方程式に関する特異ベクトル法の定式化を検討した.具体的には,渦位輸送方程式,熱力学方程式,連続の式,Ertel渦位式,バランス風近似式,静力学平衡式の連立方程式系を線形化することで3次元の渦位の摂動を評価できることを明らかにした. また,2次元渦度輸送方程式をベースとする特異ベクトル法を用いることで台風アンサンブル予報に最適な摂動の加え方を検討した.「台風を取り除かない場」と「台風を取り除いた場」のそれぞれに特異ベクトル法を適用することにより,前者は短時間予報のばらつきが,後者は短期予報のばらつきが効果的に増幅する結果となり,台風進路予報のリードタイムに応じた最適なアンサンブルメンバーを構築できる可能性を明らかにした. また,変分法に基づくデータ同化法を,2022年台風14号を対象として適用し,台風中心遠方の気圧観測データを同化することにより,台風の初期値化に不可欠となる台風内部の最大風速半径Rmと構造パラメータBを精度良く推定できることを明らかにした.数少ない既存の観測データから台風の構造推定に必要な情報を抽出し,高精度な3次元の台風渦位の初期値化が実現できる可能性を明らかにした.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
目的である「高解像度台風外力アンサンブル予報システム」の開発のためには,特に,観測情報の少ない台風内部の初期値化とアンサンブル予報のための初期値化が重要となってくる.当該年度も,昨年度から引き続きこれらのフレームワークの開発に専念した.例えば,理想的な2次元渦度場から現実的な3次元渦位場へと議論が拡張されている点や,現実の台風(2022年台風14号)に対して精度検証が行われた点からも,おおむね順調に研究が進展していると評価している.
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに開発された台風渦位ソース同定の技術と高解像度台風モデルの技術の組み合わせにより高解像度台風外力アンサンブル予報システムを完成させ,実台風事例を対象とする高潮や大雨に関するハインドキャスト実験を行う.また,各種の観測データとの対比により本予報システムの有用性を検証する.事例として,九州地方に高潮と大雨をもたらした2022年14号台風を特に対象とする.また,本予報システムにより得られた結果から,各種統計量(超過確率,最大値,平均値,期待値,±1σ値,最小値,等)も評価し,観測された高潮や大雨が,本予報システムの信頼区間の範囲に収まるかどうかを検証する.また,台風進路の違いに起因して生じる台風強度,高潮,強風,大雨のばらつき(不確実性)に関する最適な可視化方法(時系列図,面的分布図,および,確率密度分布図)についても検討を行う.
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Report
(2 results)
Research Products
(29 results)