流砂系の科学的モニタリングに基づく里山・里海総合保全学の創成
Project/Area Number |
21H01440
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 22040:Hydroengineering-related
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Research Institution | Kochi University of Technology |
Principal Investigator |
佐藤 愼司 高知工科大学, システム工学群, 教授 (90170753)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高木 方隆 高知工科大学, システム工学群, 教授 (50251468)
村井 亮介 高知工科大学, 地域連携機構, 助教(プロジェクト) (70773810)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥16,510,000 (Direct Cost: ¥12,700,000、Indirect Cost: ¥3,810,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2022: ¥5,850,000 (Direct Cost: ¥4,500,000、Indirect Cost: ¥1,350,000)
Fiscal Year 2021: ¥8,320,000 (Direct Cost: ¥6,400,000、Indirect Cost: ¥1,920,000)
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Keywords | 流砂系の環境保全 / 里山環境 / 里海環境 / 流砂系の保全 / 土砂の浸食,運搬,堆積 / 沖積作用と地形形成 / 森林材の活用 |
Outline of Research at the Start |
里山・河川・海岸のそれぞれの区域で流砂系の環境劣化が深刻化し,さまざまな対策が実施されているが,上流域での対策が下流域や海岸の環境を劣化させるなど,部分最適化が全体の最適化につながっていない事例も多く見られる.これは,社会全体で共有できる目標が設定できていないためである.本研究では,里山コミュニティの財となる森林の健全度評価,支流集水域からの流出土砂の量と質,河道・海岸での土砂移動の長期的な変遷などを科学的に調査・分析する手法を開発し,科学的に計測可能な客観的かつ共通の目標を設定する手法を確立する.これにより,里山・里海を含む広域流砂系の持続的かつ総合的な保全を実現することを目的とする.
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Outline of Annual Research Achievements |
2021年度は,海岸・河川の地形データ分析,衛星画像分析による流砂環境の変遷分析,森林の健全度評価指標と計測手法の開発を実施した.いずれも土砂問題の解決が重要である物部川流砂系を中心に研究を進めた.海岸・河川の地形分析については,海岸の総土砂量が毎年10万立方メートルのオーダーで減少していることや,ダムや堰の下流部では河床高さが低下していること,貯水池では堆砂が深刻であることを確認した.物部川下流部の香長平野の扇状地に堆積している土砂量から物部川の土砂供給ポテンシャルを推定したところ,貯水池堆砂や海岸での侵食量と同程度であることを確認した. 中山間地の流砂系環境の変遷については,衛星画像や航空写真などから山地の開発状況を追跡した.その結果,物部川流域では,特に中心集落である大栃付近で1960年頃に集中的な山林開発が行われたことが明らかとなった.また,山林の開発はその後急速に減退したため,放棄された森林が増加していることも明らかとなった.これらの人為要因により,中山間地からの土砂供給が増加しているものと思料された. 森林の健全度評価に関しては,構成の異なる森林観測エリアを新設し,森林域の調査を集中的に実施した.林床と樹冠の観測データから森林構造を解析する手法を確立した.またUAV機体と太陽光源の位置関係を精緻に記述することで,樹林域からの反射光特性を校正し,これにより,観測時の光源による影響を低減した,森林の健全度評価手法の確立に近づいた. 2022年度は,上記の研究成果を活用するとともに,土砂崩壊地における土砂移動に関する現地調査を実施し,流域の土砂供給ポテンシャルをより実証的に検討する予定である.これらにより,流砂系土砂移動の変遷と樹林の活用に基づく流域の環境影響評価について研究を進める予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2021年度は,海岸・河川の地形データ分析,衛星画像分析による流砂環境の変遷分析,森林の健全度評価指標と計測手法の開発を実施する予定であったが,いずれも順調に実施することができた.
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度は,流砂系堆積物の分析と樹林の活用に基づく流域の環境影響評価について研究を進める予定である.中山間地でのトレンチ調査については,行政機関により実施予定の調査データを活用できる見込みとなったため,土砂崩壊地における土砂移動に関する現地調査に置き換え,流域の土砂供給ポテンシャルをより実証的に検討する予定である.なお,コロナ禍の状況がさらに深刻化し,現地調査が実施できない場合には,衛星画像の分析に切り替える予定である.
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)