Verification of residential decision-making theory considering psychological factors and cognitive bias and proposal of residential policy in degenerate areas.
Project/Area Number |
21H01449
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 22050:Civil engineering plan and transportation engineering-related
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
青木 俊明 東北大学, 国際文化研究科, 教授 (60302072)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 温 名城大学, 理工学部, 教授 (00356073)
増田 聡 東北大学, 経済学研究科, 教授 (30231591)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥8,580,000 (Direct Cost: ¥6,600,000、Indirect Cost: ¥1,980,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2022: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2021: ¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
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Keywords | 認知バイアス / 居住地選択 / 意思決定 / 満足度 / 幸福感 / 意思決定バイアス / 住居選択 / 都市計画 / 地域計画 / 居住意思決定 / 定住 / 生活満足感 / 人間関係 / 意思決定理論 / 縮退地域 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、認知バイアスの影響を考慮しつつ、居住意思決定を理論化する。その上で、それを都市部(中心市街地、郊外部など)や縮退地域(被災地、条件不利地区、超高齢化地区など)の居住意思決定に適用する。これにより、“実効用と期待効用の差”や“居住意思決定に見られる普遍的構造と文脈固有の構造”を明らかにする。これにより、定住・移転の促進策を含む、効果的な居住施策を検討し、生活満足感が高く持続可能な地域社会の実現策を探る。
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Outline of Annual Research Achievements |
まず,潜在的縮小社会(PSC)における場所への愛着の形成について、宮城県内の高齢化社会を対象に質問紙調査を行った.その結果,物理的環境と社会的環境が同様に場所への愛着と居住意向に与えることが分かった.居住期間や年齢と場所愛着の間には有意な相関は見られなかった.さらに,利便性が高いグループ(H-DC)は、低いグループ(L-DC)よりも高い場所への愛着を示していることがわかった.一方,社会的結束力が場所への愛着に及ぼす影響は,L-DCよりもH-DCの方が強かった.これらの結果から,PSCにおける場所への愛着を醸成するための施策としては,地域資産の魅力を高め,信頼関係を構築できる活動を活性化することが有効であることが示唆された.また,生活利便性が低い地域では、インフラ整備を含めた社会的結束力の強化が特に重要であることが示唆された. 次に,潜在的限界地区を対象に,社会規範が個人の居住意思決定に及ぼす影響とその条件を検討した.秋田県の潜在的高齢化地域を対象に質問紙調査を行った結果,他者の居住動向(記述的規範)とコミュニティで共有されている居住態度(命令的規範)が個人の定住意向に与えることが判明した. さらに,東日本大震災の被災者である女川町と石巻市の住民を対象に質問紙調査を行い,震災後に転居した住民と転居をしていない住民の生活満足感を計測した.分析の結果,転居者と非転居者では,総合人間関係,近隣人間関係,住居満足度,生活利便性の4つに有意差が認められた.転居者の震災前後の生活満足度を比較したところ,有意差は認められなかった.さらに,転居群の総合的な生活満足感の構成要因を分析した結果,総合人間関係,住居満足度,生活利便性が有意であった.これより,総合的な生活満足感は下位要因によって相殺される可能性があることや人間関係が重要であることが示唆された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定していた調査を全て実施しており,1つの論文化を除いて概ね順調に進展している.
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Strategy for Future Research Activity |
秋田県を対象とした調査結果の論文化と投稿を行う.その上で,次年度課題である都市内高齢化地区における居住意思決定に関わる調査と分析を行う.その際には,居住意思決定の方略に関する調査と認知バイアスが居住意思決定に与える影響の両方について検討する.前者では,心理実験を用いて居住意思決定場面を再現し,そこで居住意思決定の方略を検討する.後者では,質問紙調査を大都市圏内の住民を対象に行い,居住意思決定に影響を及ぼした認知バイアスの種類とその影響過程を明らかにする.
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)