Project/Area Number |
21H01836
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 30020:Optical engineering and photon science-related
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
安野 嘉晃 筑波大学, 医学医療系, 教授 (10344871)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松阪 諭 筑波大学, 医学医療系, 教授 (00372665)
巻田 修一 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (50533345)
三浦 雅博 東京医科大学, 医学部, 教授 (60199958)
福田 慎一 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (80643246)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥17,420,000 (Direct Cost: ¥13,400,000、Indirect Cost: ¥4,020,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2022: ¥6,240,000 (Direct Cost: ¥4,800,000、Indirect Cost: ¥1,440,000)
Fiscal Year 2021: ¥7,150,000 (Direct Cost: ¥5,500,000、Indirect Cost: ¥1,650,000)
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Keywords | 光コヒーレンストモグラフィー / 顕微鏡 / 腫瘍 / 動物イメージング / in vitro イメージング / OCT顕微鏡 / label-free imaging / in vitro model / animal model / liver disease / zebrafish / OCT / 非侵襲 / 偏光計測 |
Outline of Research at the Start |
再生医療、基礎医学、創薬分野において「厚い培養組織・小動物組織の活動性(代謝・細胞 内活動)を非侵襲に、深部まで可視化する技術」が必要とされている。本課題では、このニーズを満たすような「3次元ラベルフリー代謝・細胞内活動性顕微鏡」を開発する。この顕微鏡では、次の新しい計測機能が実現される。 (1) 標的分子なしでの代謝・細胞内活動の可視化・定量化。(2) 分解能と焦点深度のトレードオフを解除し、高画像化深度・高分解能を同時実現する。(3) 偏光計測により、特定の生体分子のラベルフリー3次元可視化を実現する。さらに、この技術を用いた「培養組織を対象とした薬剤の薬効評価手法(プロトコル)を確立する。
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Outline of Annual Research Achievements |
1) 定量的組織ダイナミクスイメージングアルゴリズムの開発:本研究では LIVと呼ばれるアルゴリズムを用いて光干渉断層計(OCT)信号のゆらぎを定量化することで代謝イメージングを行ってきた。しかし、LIVは計測条件(計測時間幅)に大きく依存し、特定の活動に対する得意性を持たない。この問題を解決するため、Variable time-window LIV (VLIV)と呼ぶアルゴリズムを開発し、それによる生体計測に成功した。 具体的には、VLIV 法を用いて腫瘍スフェロイドと肺胞オルガノイドのイメージング・評価を行った。前者では、スフェロイド中心部で壊死過程を示す早いダイナミクスが観察された。また、後者では、肺胞上皮における不均一なダイナミクスが観察された。これは、肺胞上皮細胞の異常リモデリングを表しているものと考えられる。 2) 腫瘍スフェロイドのイメージング: 人乳がん由来のスフェロイドに3種類の抗癌剤を作用させイメージングを行った。それぞれの抗がん剤でスフェロイドの形態とダイナミクスに異なった変化が見られた。特に、Tamoxifen 投与では、低濃度では対照スフェロイドと比べて変化が見られず、高濃度ではスフェロイドの体積縮小が確認された。これは、Tamoxifen の機序が低・高濃度で異なること、また、低濃度での作用に欠かせないエストロゲンがスフェロイド中に存在しないことが理由であると考えられる。 3) 肺胞オルガノイドのイメージング: ヒトiPS 細胞から培養された肺胞オルガノイドの擬似経時的なイメージングを行った。一部のオルガノイドで肺胞上皮が肥厚化し、その部位にまだら状のLIV パターンが見られ、これは肺胞上皮の異常リモデルングによるものであると結論付けられた。( https://doi.org/10.1364/BOE.488097 )
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初の予定では、2022年から2023年にスフェロイドを用いた translational study を行う予定であった。実際には、スフェロイドに加えて肺胞オルガノイドを用いたスタディーも行い、また、定量的なダイナミクス計測法の基本も完成した。以上より、本課題は、当初の計画以上に進展している、と考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
技術面においては、上記VLIV法の高速化(理論レベルのアルゴリズム単純化と、実装レベルのソースコード最適化とGPUの利用)を行い、これによって、VLIVを用いた translational study を実現する。 また、LIV、VLIV信号と生体内での微小な動き(intracellular motility)関係を解明する。そのために、まず、生体内の動きを分類し、数理モデル化する。次に、そのモデルとOCTのイメージング理論から疑似ダイナミックOCT信号(シミュレーションOCT信号)を生成する。 最後に、そのシミュレーションされたダイナミックOCT信号と、その生成の際の組織特性パラメターをセットにして機械学習を行い、ダイナミックOCT信号から組織のダイナミクスに関連したパラメターの決定を実現する。
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