Project/Area Number |
21H02081
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 37030:Chemical biology-related
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
徐 岩 宮崎大学, 医学部, 教授 (40506763)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥17,550,000 (Direct Cost: ¥13,500,000、Indirect Cost: ¥4,050,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2022: ¥5,330,000 (Direct Cost: ¥4,100,000、Indirect Cost: ¥1,230,000)
Fiscal Year 2021: ¥7,540,000 (Direct Cost: ¥5,800,000、Indirect Cost: ¥1,740,000)
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Keywords | 分子プローブ / 19F-NMR / DNA・RNA高次構造 |
Outline of Research at the Start |
ヒト細胞内のDNA及びRNA高次構造は重要な生物学的役割を果たし、いくつかの疾患と重要な関係がある。ヒト細胞内のDNA及びRNA高次構造を調べることは、それら高次構造の生物学的機能の理解と疾患治療薬の開発に役立つ。しかし、現在、最も有力な構造生物学的手法は、生きた細胞に適用できないため、現状では細胞内での高次構造を直接解析する有効な手段は少ない。本研究計画では、フッ素を含む19F-NMRセンサーを創製し、DNA及びRNA配列に導入して、In-Cell 19F-NMRによりヒト細胞中におけるDNA及びRNA高次構造を解析する。またこれらの高次構造とタンパク質の相互作用を解明する。
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Outline of Annual Research Achievements |
ヒト細胞内のDNA及びRNA高次構造は重要な生物学的役割を果たし、いくつかの疾患と重要な関係があることが報告されている。ヒト細胞内のDNA及びRNA高次構造を調べることは、それら高次構造の生物学的機能の理解と疾患治療薬の開発に役立つ。しかし、現在、最も有力な構造生物学的手法(X線結晶構造解析法など)は、生きた細胞に適用できないために、現状では、細胞内での高次構造を直接解析する有効な手段は少ない。このような背景を踏まえて、我々は“フッ素科学”を応用することで、In-Cell 19F-NMRにより上述の問題点を一挙に解決する。申請研究計画では、フッ素を含む19F-NMRセンサーを創製し、DNA及びRNA配列に導入して、In-Cell 19F-NMRによりヒト細胞中におけるDNA及びRNA高次構造を解析する。またこれらの高次構造とタンパク質の相互作用を解明する。この方法により、細胞内のDNA及びRNA高次構造の重要な生物学的役割をIn Cellで解明するための研究基盤を構築する。 2022年度はIn-Cell 19F-NMRを駆使して、細胞内テロメア四重鎖DNA及びRNA構造を解析し、Z型DNA及びRNAの検出を行なった。細胞内の四重鎖構造について、研究成果を3篇の論文および2編の図書として発表し、また国際学会で3件の発表を行なった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
In-Cell 19F-NMRを駆使して、細胞内テロメア四重鎖DNA及びRNA構造を解析し、Z型DNA及びRNAの検出に成功した。研究成果を3編の論文(ACTA HISTOCHEMICA ET CYTOCHEMICA 2022, 55, 5、Nucleic Acids Res. 2022, 22, 806-830、Nature 2022, 606, 594-602)として国際雑誌に発表し、2編の図書(Method Mol. Biol. 2023, 2651, 115-130、Handbook of Chemical Biology of Nucleic Acids 2023, Springer Nature)の共著を行なった。また国際学会で3件の発表を行なった。
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Strategy for Future Research Activity |
細胞内における高次構造体とタンパク質の相互作用の解析を行う。 研究代表者らは既に核タンパク質hnRNPA1がテロメア四重鎖RNAに結合することを明らかにした(J. Am. Chem. Soc. 139, 7533, 2017)。そこでIn-Cell 19F-NMRを駆使して細胞内でこのタンパク質と四重鎖RNAの結合について解析する。それぞれRNAとタンパク質hnRNPA1を細胞内に導入する。試験管内の相互作用スペクトルと細胞内のスペクトルを比較し、細胞内の相互作用の解析が可能となる。 研究計画を実施する上で、当初計画どおりに進まないときの対応:相互作用を解析するためには、タンパク質が効率的に細胞内に取り込まれることが重要である。プラスミドベクターを用いて細胞内でタンパク質hnRNPA1を発現する。RNAを細胞内に導入し、In-Cell 19F-NMRにより細胞内の相互作用を解析する。
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