世代を超えて受け継がれる、代謝-エピゲノムクロストークの解明
Project/Area Number |
21H02383
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 42030:Animal life science-related
|
Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
前澤 創 東京理科大学, 創域理工学部生命生物科学科, 准教授 (90548174)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 陽平 東北大学, 加齢医学研究所, 助教 (00588056)
大我 政敏 麻布大学, 獣医学部, 講師 (40644886)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥17,550,000 (Direct Cost: ¥13,500,000、Indirect Cost: ¥4,050,000)
Fiscal Year 2023: ¥5,070,000 (Direct Cost: ¥3,900,000、Indirect Cost: ¥1,170,000)
Fiscal Year 2022: ¥5,070,000 (Direct Cost: ¥3,900,000、Indirect Cost: ¥1,170,000)
Fiscal Year 2021: ¥7,410,000 (Direct Cost: ¥5,700,000、Indirect Cost: ¥1,710,000)
|
Keywords | 精子形成 / エピジェネティクス / 代謝 / 生殖細胞 / 生殖科学 / エピゲノム / メタボローム / 発生 / 分化 / 発生分化 / 栄養 |
Outline of Research at the Start |
生殖細胞は生命の永続性を担う。生殖細胞が作られる段階で生じた環境変化の影響は、エピゲノムを介して次世代へ受け継がれていく。このようなエピゲノムの世代を超えた伝達は、次世代やその先の世代の発生や行動に影響を与えると考えられているが、その詳細なメカニズムは不明である。本研究では、哺乳類精子形成期に焦点を当て、精子形成期に亘る代謝システムを明らかにするとともに、その時期に構築される配偶子特異的なエピゲノムとの関連性を明らかにする。さらに、栄養環境変化によってもたらされるエピゲノム異常が、次世代の発生に与える影響を明らかにする。本研究成果により、新たな予防医療や健康科学分野の創生につながる。
|
Outline of Annual Research Achievements |
配偶子形成期に見られる大規模かつ複雑な遺伝子発現変化は、その分化過程で構築される生殖細胞特異的なエピゲノム変化によってもたらされる。この時期に形成されるエピゲノムは、分化の進行のみならず、次世代の発生にも寄与する。栄養環境などの外部環境要因による細胞内代謝変化は、エピジェネティクス因子の機能や活性に影響を与え、エピジェネティックな変化として記憶される。配偶子形成期において、分化の進行に伴う代謝系の変動や、栄養状態によって変化するエピゲノムの継世代影響が示唆されているが、どのような代謝物がどのようにして生殖細胞特異的に形成されるエピゲノムへ影響を与えているかは不明である。本研究では、マウス精子形成期をモデルに、配偶子形成及び次世代の発生を制御する「代謝-エピゲノムクロストーク」の解明を目指した。 これまでに、マウス精子形成期の代表的な分化段階の生殖細胞を用いたメタボローム相席を実施し、分化進行に伴って変化する代謝系を明らかにした。中でもDNAメチル化やヒストンメチル化修飾の際のメチル基供与体であるSAMの合成に機能するSer-Gly-one-carbon metabolism(SGOC代謝)が活性化する分化段階を同定し、in vivoおよび生体外精巣培養系を用いてSGOC代謝の阻害試験を実施し、精子形成期においてSGOC代謝が機能していることを明らかにした。本年度は、SAMの合成に必要な栄養成分である葉酸に焦点を当て、葉酸欠乏餌を用いたマウス給餌試験や、マウス腸内の葉酸合成細菌の除菌環境下における精子形成への影響を検討した。その結果、妊孕性への影響はみられなかったものの、精子細胞において、特徴的なゲノム領域にエピゲノム変化を示唆するクロマチンアクセシビリティ変化が生じていた。以上の結果は、代謝状態変化による配偶子エピゲノムの変化の分子機構の解明に貢献する。
|
Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Report
(3 results)
Research Products
(18 results)