Project/Area Number |
21H02446
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 43040:Biophysics-related
|
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
須藤 雄気 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (10452202)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥17,420,000 (Direct Cost: ¥13,400,000、Indirect Cost: ¥4,020,000)
Fiscal Year 2023: ¥5,460,000 (Direct Cost: ¥4,200,000、Indirect Cost: ¥1,260,000)
Fiscal Year 2022: ¥5,460,000 (Direct Cost: ¥4,200,000、Indirect Cost: ¥1,260,000)
Fiscal Year 2021: ¥6,500,000 (Direct Cost: ¥5,000,000、Indirect Cost: ¥1,500,000)
|
Keywords | ロドプシン / 光 / 生物物理 / オプトジェネティクス / エネルギー変換 |
Outline of Research at the Start |
ロドプシンは、多様な生物に存在する光受容膜タンパク質の総称で、生命における光依存的機能を司るとともに、人為的な光操作(オプトジェネティクス)分子として利用されている。 本研究は、ロドプシンとは何か?という根源的な問いに答えるため、「ロドプシン基底関数(x1a1 + x2a2 + … xiai)の理解と利用」を目的とする。具体的には、多様なロドプシンの①探索と②解析を行い、機能や物性を定量的に比較することで、基底ベクトル:x1, x2, … xi を算出し、ロドプシンの素因子を明らかにする。加えて、係数 a1, a2, …ai を算出し、合理的分子設計と新奇光操作ツール開発を行う(③操作)。
|
Outline of Annual Research Achievements |
ロドプシンは、多様な生物に存在する光受容膜タンパク質の総称で、生命における光依存的機能を司るとともに、人為的な光操作(オプトジェネティクス)分子として利用されている。 本研究は、ロドプシンとは何か?という根源的な問いに答えるため、「ロドプシン基底関数(x1a1 + x2a2 + … xiai)の理解と利用」を目的としている。 本年度は、昨年度に引き続き、これまでに培ってきた技術(生物物理学,遺伝子工学,タンパク質科学,分光学,光遺伝学,生化学,神経科学,細胞生物学)と人的資源(研究協力者)を総動員し、「①探索、②解析、③操作」の3項目の研究に取り組んだ。 具体的には、数百種類の未解析ロドプシンの発現・精製(①探索)と精密解析(②解析)を行い、既知情報とあわせて、ロドプシン間の機能や物性を定量的かつ様々な観点から比較した。これにより、基底ベクトル:x1, x2, … xi を算出し、ロドプシンを定義する素因子を明らかにした【例:x1 = 波長、x2 = 機能、x3 = 発色団、.... 】(理解)。ここでは、係数を表す a1, a2, …ai もあわせて算出した。以上より、ロドプシンとは何かの理解と分類に大きな進展がみられた。また、あわせてロドプシンの拡張要素を炙り出すことに成功し、その情報からロドプシン分子の合理的分子設計と新奇光操作ツール開発および開発したツールによる生命機能の光操作を実現した(③操作)【例:a1 = 青・緑・赤(色パレット)、a2 = イオン輸送・走光性能、a3 = レチナール+第二発色団カロテノイド、.... 】(利用)。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
多様なロドプシンの①探索・②解析・③操作でインパクトのある成果をあげており、これまでに、13報の原著論文(JACS誌1報,eLife誌1報,Nat. Commun.誌1報, Sci. Rep.2報, Protein. Sci. 1報(Highlighted in this issue)等)と10報の総説・解説論文(RSC Adv., Biophys. Physicobiol., Chem. Pharm. Bull. 等)を発表している。加えて、社会実装を視野に、複数の特許出願(国内2件、国外2件)を行った。これらの成果は、研究代表者および研究協力者の各種受賞(蛋白質科学会若手奨励賞、リバネス研究アワード等)にもつながった。未発表のデータの取得も順調に進んでおり、5報程度を準備中である。ロドプシンの本質にせまる重要な成果をあげており、本研究は、研究目的にてらして、当初の計画以上に順調に進んでいるものと判断している。
|
Strategy for Future Research Activity |
本研究は、計画以上に進展しており、今後とも引き続き多様なロドプシンの①探索・②解析・③操作を進める。投稿中・準備中の成果についても、順次成果として発表できるように注力する。また、教育的な観点から、研究協力者の積極的な学会発表や各種賞への応募を推進する。
|