管状リソソームネットワークの形成メカニズムと機能の解明
Project/Area Number |
21H02473
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 44010:Cell biology-related
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
藤田 尚信 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 准教授 (00506496)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥12,480,000 (Direct Cost: ¥9,600,000、Indirect Cost: ¥2,880,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2022: ¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2021: ¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
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Keywords | リソソーム / 筋細胞 / ショウジョウバエ / 分解 / 管状化 |
Outline of Research at the Start |
リソソームは球状のオルガネラであるが、特定の条件下では形態を変化させることが知られている。しかしながら、そのメカニズムや機能はこれまで明らかにされていない。本研究では、ショウジョウバエの遺伝学やトランスクリプトーム解析などを駆使し、筋細胞に見られる管状リソソームネットワークの形成メカニズムとその生物学的意義の解明を目指す。リソソームの管状化に特異的に関わる分子が同定されることにより、これまで不明であった管状リソソームの生理的意義がはじめて明らかになると考えられる。本研究から得られる知見は、「筋機能の維持」や「オートファジーの後期過程の制御メカニズム」に関しても新たな知見を提供すると期待される。
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Outline of Annual Research Achievements |
リソソームは球状のオルガネラであるが、特定の条件下では形態を変化させることが知られている。しかしながら、そのメカニズムや機能はこれまで十分に明らかにされていない。私たちは、ショウジョウバエの変態期に腹部の筋細胞に管状のリソソームネットワークが形成されることを見出した。本研究では、ショウジョウバエの遺伝学やトランスクリプトーム解析などを駆使し、筋細胞に見られる管状リソソームネットワークの形成メカニズムとその生物学的意義の解明を目指している。 リソソームの管状化に働く遺伝子を選別するため、管状リソソームネットワークが形成される腹部筋細胞の経時的なトランスクリプトーム解析を実施し、筋細胞リモデリングに伴う遺伝子の発現変動を明らかにした。さらに、主成分分析などを駆使することにより、オートファジー リソソーム経路に働く遺伝子を濃縮することに成功した。得られた候補遺伝子を管状リソソームネットワークの形成を指標としたin vivo RNAiスクリーニングに供し、管状リソソームの形成を抑える新たな遺伝子を同定した。それらの機能解析から、筋細胞で見られる管状リソソームネットワークの主要な膜の供給源は、筋小胞体であることを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
私たちは、ショウジョウバエ変態期に腹部筋細胞がリモデリングされる際に管状のリソソームネットワークが筋細胞内に張り巡らされる現象を先に見出し、そのメカニズムの解明に取り組んでいる。本年度は、野生型に加えて、オートファジー欠損変異体より腹部筋細胞を単離し、筋リモデリングに伴う遺伝子の発現変動を網羅的に明らかにした。これにより、筋細胞リモデリングにおけるオートファジーの生物学的な意義について新たな知見を得ることができた。また、主成分分析などを駆使することにより、経時的なトランスクリプトーム解析のデータからオートファジーリソソーム系に働く遺伝子を濃縮することに成功した。それらの遺伝子群をin vivo RNAiスクリーニングに供し、管状リソソームの形成に必要な候補遺伝子を新たに複数同定することに成功した。得られた遺伝子の機能解析も順調に進んでおり、解析に必要な変異体や各種のタグを付加した組換え体の作成も概ね完了している。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度は、管状リソソームの形成に関わる遺伝子の機能解析をさらに進める。特に、管状リソソームネットワークの形成に関わる遺伝子をノックダウンもしくはノックアウトした際に見られる表現系を、電子顕微鏡観察等により詳細に解析する。また、これまでに筋小胞体が管状リソソームネットワークの形成に重要であることを見出していることから、筋小胞体と管状リソソームネットワークのライブイメージングにも取り組む。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)