Project/Area Number |
21H02487
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 44020:Developmental biology-related
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Research Institution | Nagoya University (2023) Osaka University (2021-2022) |
Principal Investigator |
淨住 大慈 名古屋大学, 環境医学研究所, 特任講師 (70452430)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥17,420,000 (Direct Cost: ¥13,400,000、Indirect Cost: ¥4,020,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2022: ¥5,720,000 (Direct Cost: ¥4,400,000、Indirect Cost: ¥1,320,000)
Fiscal Year 2021: ¥7,150,000 (Direct Cost: ¥5,500,000、Indirect Cost: ¥1,650,000)
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Keywords | ルミクリン / 分泌因子 / 精巣上体 / 管腔 / シグナル伝達 / NICOL / NELL2 / ROS1 |
Outline of Research at the Start |
器官の発生やその生理機能を制御するうえで重要な機構の一つが、分泌因子によるシグナル伝達である.応募者は、下垂体ホルモンや性ステロイドホルモンなどエンドクリンとは異なる機序で、雄の生殖路管腔を通じて作用する分泌因子NELL2を同定した(Kiyozumi et al., Science 2020).本研究では雄性生殖路で機能する経管腔分泌「ルミクリン」機構について、新たなルミクリン因子の探索も行いながら、遺伝子改変動物の作製によるin vivo解析と組換えタンパク質を用いたin vitro機能解析によって分子レベルで明らかにする.
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Outline of Annual Research Achievements |
多細胞生物では、個体の中で細胞や組織の成長や分化を調節する様々な分泌シグナル伝達機構が重要な役割を担っている。最近研究代表者は管腔を通じて作用する全く新しい分泌シグナル伝達「ルミクリン」がマウス雄の生殖器官で機能していることを証明し、その分子実体としてNELL2を世界で初めて同定した。本研究では、ルミクリンによるシグナル伝達の分子基盤解明を試みた。 生殖路で機能する新規なルミクリン因子として分泌タンパク質NICOLを同定した。精製タンパク質を用いた解析から、NICOLはNELL2と複合体を形成し、これが受容体であるROS1に対してマルチバレントに結合することを見出した。これらの成果を論文として発表した。 また精製したNICOL組換えタンパク質の質量分析から、NICOLが糖鎖修飾されていることを見出した。さらにNICOLを化学合成し、これをリフォールディングさせる条件を決定した。またこのようなNICOLについての生化学的検討によって得られた情報を生理的な条件で検証するため、NICOLの点変異マウスを作製した。 ルミクリンによるシグナル伝達特性をより詳細に検討するため、ルミクリンシグナルの可視化を試みた。ルミクリンによって発現が誘導される遺伝子を蛍光タンパク質をコードする遺伝子に置換したノックインマウスを用いれば、組織の透明化と蛍光観察を組み合わせることで、ルミクリンシグナル伝達の空間情報を得ることができる。CRISPR/CAS9法によるゲノム編集技術を応用し当該ノックインマウスの作出に成功した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新たなルミクリン因子を同定し、さらにその分子機能の詳細があきらかになりつつある。 また、ルミクリンを可視化する遺伝子改変動物の作製も順調に進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の研究計画通りに進める一方、新たに同定されたルミクリン因子については、その分子の性質に応じた臨機応変な解析が必要となる。このため遺伝子改変動物の作製・表現型解析と化学合成品の生化学的な解析の両方を展開していく。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)