道管をモデルとした細胞壁グランドデザインの構築機構の研究
Project/Area Number |
21H02514
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 44030:Plant molecular biology and physiology-related
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
小田 祥久 名古屋大学, 理学研究科, 教授 (30583257)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥17,290,000 (Direct Cost: ¥13,300,000、Indirect Cost: ¥3,990,000)
Fiscal Year 2023: ¥5,850,000 (Direct Cost: ¥4,500,000、Indirect Cost: ¥1,350,000)
Fiscal Year 2022: ¥5,460,000 (Direct Cost: ¥4,200,000、Indirect Cost: ¥1,260,000)
Fiscal Year 2021: ¥5,980,000 (Direct Cost: ¥4,600,000、Indirect Cost: ¥1,380,000)
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Keywords | 細胞壁 / 細胞骨格 |
Outline of Research at the Start |
細胞の形は個々の細胞のはたらき、さらには個体の正常な発達に必須です。植物においては細胞壁の沈着パターンが細胞の形とはたらきを決定づけています。植物の発生過程ではいかにしてそれぞれの細胞が固有の細胞壁パターンをつくりだしているのでしょうか?本研究では特徴的な細胞壁パターンを作り分ける道管組織に着目し、細胞が固有の細胞壁パターンを作り出す仕組みの解明を目指します。
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Outline of Annual Research Achievements |
細胞の形態形成は個々の細胞の機能、さらには個体の正常な発達に必須である。植物においては細胞壁の沈着パターンが細胞形態の主な決定要因である。植物の発生過程では様々な細胞が固有の細胞壁パターンを構築することにより細胞の多様な機能と形態を実現している。細胞全体にわたる固有の細胞壁パターンを決定する設計図、すなわち細胞壁のグランドデザインはどのようにして構築されるのであろうか。本研究では螺旋、網目、孔紋など全く異なる細胞壁パターンを作り分ける道管組織に着目し、細胞が固有の細胞壁パターンを作り出す仕組みの解明を目指す。申請者が見出した道管細胞壁パターンのタイプ変換活性を持つ新規タンパク質を中心に、細胞骨格や低分子量Gタンパク質の時空間的なふるまいを独自の道管分化誘導系を用いて解析する。その振る舞いを細胞内外で再構成することにより、細胞内で固有の空間パターンが構築される仕組みを解明する。細胞内での空間パターンの構築は道管のような植物細胞に限らず細胞形態の要であることから、本研究は普遍的な細胞形態形成の理解に繋がるはずである。今年度は道管細胞壁パターンのタイプ変換活性を持つ新規タンパク質の細胞内での局在、およびその変異体における細胞骨格の挙動、過剰発現による細胞骨格動態への影響を調べるための形質転換体を作出した。一部の形質転換体については共焦点レーザー顕微鏡および全反射顕微鏡を用いて解析した。シロイヌナズナ懸濁培養細胞、およびベンザミアナタバコの葉の表皮を用いて一過的な発現による細胞骨格動態への影響も調べた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は道管細胞壁パターンのタイプ変換活性を持つ新規タンパク質の細胞内での局在、およびその変異体における細胞骨格の挙動、過剰発現による細胞骨格動態への影響を調べるため蛍光タンパク質を融合した対象遺伝子の発現体や、変異体背景および過剰発現背景で微小管マーカーやアクチン繊維マーカーを発現する形質転換体を作出した。一部の形質転換体についてはスピニングディスク共焦点レーザー顕微鏡および全反射顕微鏡を用いて初歩的な解析を行い、マーカーラインの発現を確認した上で良質な形質転換体を選抜した。シロイヌナズナ懸濁培養細胞、およびベンザミアナタバコの葉の表皮を用いて、エストロゲン誘導系による一過的な過剰発現実験も行った。上記の実験のうち一部の実験は研究代表者の異動に伴い遅れが生じたが修正可能な範囲であり、全体としては順調に進んでいるためおおむね順調に進展していると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は作出したシロイヌナズナ形質転換体の詳細な解析を行う予定である。道管細胞壁パターンのタイプ変換活性を持つ新規タンパク質の原生木部および後生木部における細胞内での局在をスピニングディスク共焦点レーザー顕微鏡を用いて観察する。二次細胞壁を染色しClearSeeにより透明化することで二次細胞壁の沈着部位との関連を解析する予定である。細胞内局在に加え、タイムラプス観察によりその動態も明らかにする予定である。対象遺伝子の過剰発現体では微小管およびアクチン繊維の分布や、重合脱重合のダイナミクス、束化の度合いに影響を受けるかどうか定量的に解析する予定である。次に、細胞内局在や細胞骨格への影響に重要な内部ドメインを明らかにするために、構成ドメインを一つずつ除去したtruncationシリーズのプラスミドを作成し、シロイヌナズナ変異体に導入する。一部の対象遺伝子はシロイヌナズナで重複した遺伝子が存在しているため、その冗長性を調べるため、CRISPRを用いて変異を導入する準備も行う予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(9 results)
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[Journal Article] Ab-GALFA, A bioassay for insect gall formation using the model plant Arabidopsis thaliana2023
Author(s)
Tomoko Hirano , Ayaka Okamoto , Yoshihisa Oda , Tomoaki Sakamoto , Seiji Takeda , Takakazu Matsuura , Yoko Ikeda , Takumi Higaki , Seisuke Kimura , Masa H Sato
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Journal Title
Scientific Reports
Volume: 13
Issue: 1
Pages: 2554-2554
DOI
Related Report
Peer Reviewed / Open Access
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[Journal Article] Cell-by-cell dissection of phloem development links a maturation gradient to cell specialization2021
Author(s)
Roszak P, Heo J, Blob B, Toyokura K, Sugiyama Y, de Luis Balaguer MA, Lau W, Hamey F, Cirrone J, Madej E, Bouatta A, Wang X, Guichard M, Ursache R, Tavares H, Verstaen K, Wendrich J, Melnyk C, Oda Y, Shasha D, Ahnert S, Saeys Y, De Rybel B, Heidstra R, Scheres B, Grossmann G, Mahonen AP, Denninger P, Gttgens B et al.
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Journal Title
Science
Volume: 374
Issue: 6575
DOI
Related Report
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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[Presentation] 二次細胞壁パターンのねじれを抑制する細胞骨格因子の同定2022
Author(s)
佐々木武馬, 山田萌恵, 貴嶋紗久, 比嘉毅, 佐藤繭子, 若崎眞由美, 豊岡公徳, 近藤洋平, 堤元佐, 大友康平, 村田隆, 根本知己, 小田祥久
Organizer
第63回日本植物生理学会年会
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