大脳基底核異常による不随意運動モデルの作成と遺伝子治療開発
Project/Area Number |
21H02652
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 48010:Anatomy-related
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
竹林 浩秀 新潟大学, 医歯学系, 教授 (60353439)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐野 裕美 藤田医科大学, 精神・神経病態解明センター, 准教授 (00363755)
吉岡 望 新潟大学, 医歯学系, 助教 (20708375)
佐々木 純子 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 准教授 (30333371)
黒瀬 雅之 岩手医科大学, 歯学部, 教授 (40397162)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥17,420,000 (Direct Cost: ¥13,400,000、Indirect Cost: ¥4,020,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2022: ¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2021: ¥8,580,000 (Direct Cost: ¥6,600,000、Indirect Cost: ¥1,980,000)
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Keywords | 不随意運動 / Dystonin / Inpp4a / Vps13a / 大脳基底核 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、ジストニアや舞踏病は不随意運動を伴う神経疾患であり、その病態はいまだ不明な点が多い。我々の解析を含む複数のジストニアモデルマウスの解析から、マウス・ジストニアでは小脳や感覚入力の異常によって起こるモデルが多いことがわかってきた。一方、ヒトのジストニアや舞踏病は大脳基底核の異常により起こることが示唆されている。以上の状況をふまえ、本計画では、不随意運動発生の多様なメカニズムを明らかにすると共に、ヒトの病態に近い不随意運動モデル動物を作成し病態生理に基づいた新たな遺伝子治療の開発を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、不随意運動を示す遺伝子改変マウスの表現型解析を行うとともに、不随意運動を起こす神経メカニズムを明らかにすることを目的とする。 1つ目のモデルは、Inpp4a変異マウスについて解析した。N末欠損タイプとC末欠損タイプの2系統をがあるが、前者は小脳変性がほとんど起こらず、後者は小脳変性が起こることがわかっている。この差異を生み出す分子メカニズムについての解析を行っており、脱リン酸化の活性の有無が関与する可能性が示唆された。 2つ目のモデルであるVps13a変異マウスでは、我々が作製したC57BL/6Nマウスの遺伝背景では、神経系の異常がほとんど観察されなかった。まず、このVps13aノックアウトマウスにおいてVps13a遺伝子とVps13aタンパクが欠損していることを確認した。さらに、他の臓器の異常につい手調べたところ、精子形成の異常があることがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
マウスの掛け合わせを行い、遺伝子改変マウスの解析を行なってきている。当初の予想に反して、C57BL/6N背景のVps13aノックアウトマウスでは中枢神経系の表現型がほとんどみられなかったが、遺伝子の欠損は確認できており、他の臓器における異常は見出している。
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Strategy for Future Research Activity |
Inpp4aマウスのN末欠損タイプにおいて、小脳変性がほとんど見られないということについて、現在、データ取得をほぼ完了し、論文をまとめているところである。引き続き、線状体などの神経細胞死のメカニズムや個体における不随意運動発生のメカニズムについて調べる。 2つ目のVps13a変異モデルについては、神経損傷を加えて、コントロールマウスとノックアウトマウスにおいて反応性に違いがないか、継続して調べる予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(23 results)