Project/Area Number |
21H02667
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 48020:Physiology-related
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Research Institution | National Institutes of Natural Sciences |
Principal Investigator |
富永 真琴 大学共同利用機関法人自然科学研究機構(機構直轄研究施設), 生命創成探究センター, 教授 (90260041)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥17,550,000 (Direct Cost: ¥13,500,000、Indirect Cost: ¥4,050,000)
Fiscal Year 2023: ¥5,070,000 (Direct Cost: ¥3,900,000、Indirect Cost: ¥1,170,000)
Fiscal Year 2022: ¥5,070,000 (Direct Cost: ¥3,900,000、Indirect Cost: ¥1,170,000)
Fiscal Year 2021: ¥7,410,000 (Direct Cost: ¥5,700,000、Indirect Cost: ¥1,710,000)
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Keywords | TRPチャネル / ANO1 / 複合体 / カルシウム / ANO1複合体 |
Outline of Research at the Start |
TRPM2, TRPV3, TRPM8がCa2+活性化Cl-チャネルanoctamin1 (ANO1)と機能連関するかどうかを検討し、TRPチャネル/ANO1複合体およびCl-移動の生理学的意義の全容を明らかにする。次に、TRPチャネルとANO1複合体形成の構造基盤を明らかにする。ANO1と機能連関する複数のTRPチャネルのアミノ酸比較、キメラ体・点変異体解析によって、複合体形成に関わるモチーフやアミノ酸残基の同定を行う。TRPチャネル/ANO1複合体機能制御の臨床応用を見据え、複合体形成阻害剤やANO1阻害剤をスクリーニングして制汗薬や鎮痛薬の開発とヒトへの応用まで行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
TRPチャネルは高いCa2+透過性を有しているが、その生理的意義は十分には明らかでない。興奮性細胞では陽イオンの流入による脱分極が電位作動性Na+チャネルを活性化して活動電位が起こるが、非興奮性細胞ではCa2+流入による様々なCa2+依存性の細胞応答が起こるとされている。これまで、TRPV4チャネルとCa2+活性化Cl-チャネルanoctamin1 (ANO1)が形質膜で複合体を形成し、機能連関によって水流出をもたらすこと、さらにTRPV1, TRPA1/ANO1複合体が感覚神経で脱分極の促進から痛み増強をもたらすことを報告してきた。これまでTRPV3とANO1の機能連関を介してANO1活性化によるCl-流入がヒトケラチノサイトでMAPKの活性制御を介して細胞周期を調整してヒトケラチノサイトの増殖を起こしていることを明らかにしたが、Cl-とともに陽イオンも移動しなければならない。マウス脳ミクログリアでTRPM2を介して流入したCa2+がCa2+活性化K+チャネル(IKCA1)を活性化して細胞容積を調節していることを明らかにした。このIKCA1の活性化はサイトカイン放出にも関与することが分かった。TRPV4,ANO1の機能連関の研究を進展させ、マウス足底皮下の汗腺分泌腺細胞でTRPV4, ANO1,AQP-5(水チャネル)が複合体を形成して温度依存的な汗の放出に関わっていることを明らかにした。このTRPV4/ANO1/AQP5複合体による発汗がどのような生理学的意義を有するかを検討した。TRPV4マウスの足底では、TRPV4orANO1依存性発汗が存在し、TRPV4欠損マウスはツルツルの坂を登ることができなかった。TRPV4欠損による足底発汗低下で摩擦力が低下して坂を登れないものと考えられた。さらに、ヒトの指定難病163の特発性後天性全身性無汗症患者の皮膚でTRPV4の発現が著しく減弱しており、ヒトの発汗においてもTRPV4/ANO1/AQP-5複合体が関わっていることが示唆された。
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Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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