Optical Imaging and Control of Tumor Microenvironment
Project/Area Number |
21H02715
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 49030:Experimental pathology-related
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
寺井 健太 京都大学, 医学研究科, 准教授 (20616073)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥15,470,000 (Direct Cost: ¥11,900,000、Indirect Cost: ¥3,570,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2022: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2021: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
|
Keywords | イメージング / 光遺伝学 / FRET / 生体イメージング / 腫瘍免疫排除 / プロスタグランジンE2 / 蛍光生体イメージング / 腫瘍微小環境 / 細胞間情報伝達 |
Outline of Research at the Start |
腫瘍の免疫逃避機構である微小環境構築過程を、個々の細胞に着目し、分子活性動態と細胞間相互作用の観点から明らかにする。 マウス生体内イメージング技術と、光遺伝学ツールを駆使することにより、単一細胞の分子活性制御と観察を可能にしている。これら手法を用いて、腫瘍細胞内のGタンパク質共役受容体のGq αサブユニット(GqPCR)依存的に起こる【CTL浸潤阻害能獲得】をモデルとし、腫瘍微小環境の構築過程を明らかにする。我々は、全ての実験をin vivoで行う事により、従来、腫瘍塊の増大として捉えられている事象に、細胞間情報伝達経路の情報を加え、腫瘍免疫療法の適用例拡大を目指す。
|
Outline of Annual Research Achievements |
プロスタグランジンE2(PGE2)は腫瘍微小環境において、がん免疫を抑制することが知られており、我々はその分泌機序の一端を明らかにしている。本年は生体マウス皮膚基底層と培養細胞におけるPGE2分泌機序について、光遺伝学によりカルシウムシグナルの再構築を行い、生体内の皮膚上皮におけるカルシウムシグナルの表現型の一端と、そのメカニズムを明らかにした。 プロテインキナーゼA(PKA)はcAMPの細胞内濃度上昇により活性化することが知られている。我々はこのPKA活性を可視化するツールを用いて犬腎上皮細胞(MDCK)とマウス皮膚基底層を観察したところ、同心円状に広がるPKA活性化を世界で初めて見出すことに成功した。この事象にradial spread of PKA activation (RSPA) と名付け、詳細な分子機構を解析した。その結果、RSPAはPGE2の分泌を介することが明らかとなった。 更に、このPGE2分泌はカルシウムシグナル阻害によって抑制されたので、光遺伝学ツールを用いてカルシウムシグナルとPGE2分泌の関連性を解析した。その結果、PGE2分泌は、カルシウムシグナルの閾値によって制御されていることが明らかとなった。 また、皮膚基底層におけるPGE2分泌には、上皮成長因子受容体(EGFR)の下流に存在する、細胞外シグナル調節キナーゼ(ERK)の活性が寄与している事は知られている。我々は、このERK活性が PGE2分泌過程におけるカルシウムシグナルの閾値を決定している事を見出した。 また、これらの内容を既に論文としてまとめ、Pre-printとして発表している。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
生体内におけるPGE2分泌の制御機構の一端が明らかとなった。今後は、この事象ががん細胞と癌免疫機構にも当てはまるか否か検討していく。
|
Strategy for Future Research Activity |
現在、一回のPGE2分泌による分泌量を計測する実験系を立ち上げている。従来得られなかった【PGE2分泌量】という情報からがん細胞の新たな特性を見出せるか検討していく。
|
Report
(2 results)
Research Products
(9 results)