Development of irAE management strategy based on immuno-senescence, and novel cancer immunotherapy balancing augmented anti-tumor immunity and decreased risk of adverse events
Project/Area Number |
21H02788
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 50020:Tumor diagnostics and therapeutics-related
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
塚本 博丈 京都大学, 医学研究科, 特定准教授 (10433020)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 徳典 崇城大学, 薬学部, 准教授 (00613530)
冨田 雄介 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 助教 (90648619)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥16,380,000 (Direct Cost: ¥12,600,000、Indirect Cost: ¥3,780,000)
Fiscal Year 2023: ¥5,330,000 (Direct Cost: ¥4,100,000、Indirect Cost: ¥1,230,000)
Fiscal Year 2022: ¥5,460,000 (Direct Cost: ¥4,200,000、Indirect Cost: ¥1,260,000)
Fiscal Year 2021: ¥5,590,000 (Direct Cost: ¥4,300,000、Indirect Cost: ¥1,290,000)
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Keywords | がん免疫療法 / PD-1阻害 / 有害事象 / 免疫老化 / T細胞 / PD-1 / 免疫関連有害事象 / マクロファージ / irAE実験モデル / PD-1阻害療法 / 炎症 |
Outline of Research at the Start |
PD-1阻害療法では、従来のがん治療ではみられない副作用として免疫関連有害事象(irAE)が出現することが問題となっている。一方、irAEの制御法開発にはその発症メカニズムの解明が不可欠であるが、有用な実験モデルがないため、この課題はいまだ解決されていない。本研究では、申請者が独自に樹立したirAE実験モデルを使いirAEの発症機序を明らかにし、irAE発症を予測するバイオマーカー確立、またその制御法開発の基盤を構築することを目的とする。個体老化による免疫学的変化を考慮した本研究の成果は、がん患者における高齢者人口の増加に対する将来を見据えた新たな複合がん免疫療法開発に資するはずである。
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Outline of Annual Research Achievements |
がん免疫療法の一つとして確立されたPD-(L)1阻害療法は、がんを攻撃する免疫応答を(再)活性化すると同時に、通常は抑制されている自己組織に対する免疫応答も活性化してしまうリスクがあり、治療を受けたがん患者で免疫関連有害事象(irAE)として種々の傷害を引き起こす。しかし、その発症メカニズムについては明らかでない。研究代表者は、担がん若齢マウスにPD-1阻害療法を施行してもヒトがん患者に見られる自己免疫疾患様症状を引き起こさないことを観察した一方、担がん老齢マウスではPD-1阻害療法に伴い、肺、肝臓、腎臓にirAE様症状を引き起こすことを見出し、老齢マウスを用いたこの実験系がirAE実験動物モデルとなると考えた。さらに、この実験系を用いることにより、老齢マウスで見られるirAE様症状の発症には CD4T細胞の存在が必要不可欠であり、活性化CD4T細胞によるB細胞からの抗体産生に依存してirAE様症状が誘導されることも突き止めた。 また、当初より計画されていた IL-6欠損マウスあるいはIL-21欠損マウスを用いた検討により、IL-6老齢マウスでは上記irAE症状は改善されない一方、IL-21欠損老齢マウスでは症状改善が認められた。このことから、irAE病態がIL-21産生性CD4T細胞に依存して誘導される可能性が示唆された。以上の結果は、これまで不明であった、がん免疫療法に伴うirAE発症のメカニズムの一端を明らかにするものであり、今後のirAEマネジメント戦略の開発基盤構築に資するはずである。昨年度は上記結果をまとめ、学術論文として発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究代表者は新たに京都大学にて研究環境を整備、確立することに努め、研究立案当初より計画された老齢マウスを用いた、PD-(L)1阻害療法に伴う免疫関連有害事象の解析を発展させた。その過程で、これまで不明であった、がん免疫療法に伴うirAE発症のメカニズムの新たな一面を示唆するデータを得ることができた。そして、昨年度はこれらの研究成果をまとめ、学術論文として発表することができた。 さらに昨年度は、老齢マウスを用いた研究結果から示唆されたirAE発症メカニズムについての可能性を実際のがん患者検体を用いて解析する研究計画について、共同研究者らの協力を得ることにより、準備も進めることができた。昨年度までに、これら、本研究課題の更なる進展の基盤を構築することができたことから、本研究計画は概ね順調に進展していると判断する。
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Strategy for Future Research Activity |
実験動物を用いた検討結果から示唆される、がん免疫療法に伴うirAE発症のメカニズムを、実際のがん患者検体を用いて検証することを今後の研究の具体的な目標の一つとする。この検証は、現在実臨床にて解決すべき問題となっている、irAE発症の予測、鑑別を可能にするバイオマーカーの同定、それを用いた実臨床への応用開発に資する重要な結果をもたらすと期待される。現在、そのバイオマーカー候補についての解析を進めており、本年度はその結果をまとめるとともに、有望な結果が得られた場合は、irAEの発症予測バイオマーカーを用いた検査システムについての特許出願を計画している。 また、がんを攻撃する免疫応答の増強と、irAE症状を軽減、改善するマネジメント戦略の両立を目指す本研究課題では、抗腫瘍免疫応答を抑制しないirAE症状改善方法、irAE症状を増悪させない抗腫瘍免疫増強方法を開発することを目的として、引き続き、研究代表者が樹立したirAE実験モデルを用いて、irAE発症メカニズムの更なる解析とそれを基にした抗腫瘍免疫増強方法の探索を行う予定である。具体的には、研究代表者が有望視するマクロファージを標的とした抗腫瘍免疫増強戦略の有効性、irAE様症状の発現に対する影響をirAE実験モデルを用いて解析し、上記目的の達成に向けて研究課題を進める予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(15 results)
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[Journal Article] Stromal reprogramming through dual PDGFRα/β blockade boosts the efficacy of anti-PD-1 immunotherapy in fibrotic tumors.2022
Author(s)
T. Akiyama, T. Yasuda, T. Uchihara, N. Yasuda-Yoshihara, BJY. Tan, A. Yonemura, T. Semba, J. Yamasaki, Y. Komohara, K. Ohnishi, F. Wei, L. Fu, J. Zhang, F. Kitamura, K. Yamashita, K. Eto, S. Iwagami, H. Tsukamoto, T. Umemoto, M. Masuda, O. Nagano, Y. Satou, H. Saya, P. Tan, H. Baba, T. Ishimoto
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Journal Title
Cancer Res.
Volume: 83
Issue: 5
Pages: 753-770
DOI
Related Report
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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[Journal Article] Circulating extracellular vesicle microRNAs associated with adverse reactions, proinflammatory cytokine, and antibody production after COVID-19 vaccination.2022
Author(s)
Miyashita Y, Yoshida T, Takagi Y, Tsukamoto H, Takashima K, Kouwaki T, Makino K, Fukushima S, Nakamura K, Oshiumi H.
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Journal Title
NPJ Vaccines
Volume: 7
Issue: 1
Pages: 16-16
DOI
Related Report
Peer Reviewed / Open Access
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