Project/Area Number |
21H02926
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 53030:Respiratory medicine-related
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Research Institution | Nagoya University (2022-2023) Keio University (2021) |
Principal Investigator |
石井 誠 名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (30317333)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥17,420,000 (Direct Cost: ¥13,400,000、Indirect Cost: ¥4,020,000)
Fiscal Year 2023: ¥5,590,000 (Direct Cost: ¥4,300,000、Indirect Cost: ¥1,290,000)
Fiscal Year 2022: ¥5,590,000 (Direct Cost: ¥4,300,000、Indirect Cost: ¥1,290,000)
Fiscal Year 2021: ¥6,240,000 (Direct Cost: ¥4,800,000、Indirect Cost: ¥1,440,000)
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Keywords | 直接リプログラミング / オルガノイド / 肺上皮細胞 / 肺基底細胞 / 気道上皮細胞 / 再生 |
Outline of Research at the Start |
直接リプログラミングは、iPS細胞などの多能性幹細胞を経ることなく体細胞から他種の細胞へ直接誘導する方法である。申請者はマウス胎児線維芽細胞に特異的4遺伝子を導入し、2型肺胞上皮(AT2)細胞 へ直接誘導させることに初めて成功した。さらに、AT2細胞と同様に肺組織幹細胞の機能を有し、より中枢気道に位置する肺基底細胞への直接リプログラミングに挑戦し、有望な予備検討結果をえた。本研究では、直接リプログラミングにより、線維芽細胞から肺基底細胞を誘導し、誘導細胞の機能解析を行うことを目的とする。本研究により、難治性気道疾患の再生医療、細胞治療の実臨床応用に向けた重要な基礎的知見が確立されると考える。
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Outline of Annual Research Achievements |
現在の再生研究は、iPS細胞などの多能性幹細胞が中心であるが、患者本人の細胞から目的とする細胞を得るには、細胞の発生過程をたどる各ステップが必要であるため時間がかかり、また腫瘍形成のリスクもある。現在はこれらの問題はiPS細胞関連技術の発展により解消されつつあるが、なお高品質な細胞を得るには莫大なコストもかかる。そのためHLAをマッチさせた高品質なiPS細胞のストック事業を行っていたが、集積状況や他家細胞のため拒絶反応の報告もあり困難な部分もある。近年、終末分化した体細胞(線維芽細胞など)を多能性幹細胞を経ることなく直接目的とする細胞を誘導する直接リプログラミングが報告されているが、肺上皮細胞に関しては報告は無い。我々は2型肺胞上皮細胞に関してはマウスで直接誘導に成功した。本研究では、2型肺胞上皮細胞と同じく肺組織幹細胞とされる、肺基底細胞を直接誘導することを目指した。まず、誘導基底細胞を Air-Liquid interface(ALI)培養による分化能の評価を行った。結果は、細胞によってばらつきがみられたものの、Club細胞のマーカーや線毛上皮細胞のマーカーのmRNAレベルでの上昇は見られた。次年度は、電子顕微鏡による解析 (微線毛/線毛構造などの気道上皮細胞に特徴的に認める構造の確認)や網羅的遺伝子解析(bulk RNA-sequence/single cell RNA-sequence解析)を行い、マウス気道基底細胞と遺伝子発現の相同性の比較を行う。また、ヒト線維芽細胞株や、手術肺検体から分離した初代ヒト肺線維芽細胞を用いた検討も開始する予定である。 。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍で、培養試薬の納入が遅延し、研究計画を一部翌年度にする必要が生じた。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画がやや遅れているが、次年度に、培養条件を調整し、RNAseqなどの網羅的解析を加える予定である。
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