Project/Area Number |
21H03332
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 59020:Sports sciences-related
|
Research Institution | Nippon Sport Science University |
Principal Investigator |
田村 優樹 日本体育大学, 体育学部, 准教授 (20794978)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥17,420,000 (Direct Cost: ¥13,400,000、Indirect Cost: ¥4,020,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2022: ¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2021: ¥8,970,000 (Direct Cost: ¥6,900,000、Indirect Cost: ¥2,070,000)
|
Keywords | 骨格筋 / ミトコンドリア |
Outline of Research at the Start |
骨格筋のミトコンドリアの量・機能を維持・向上させることは、廃用性/加齢性の筋萎縮、糖尿病などの代謝性疾患の治療・予防に有用である。骨格筋のミトコンドリアの量・機能は、運動・トレーニングによって維持・向上させることができる。しかし、その分子メカニズムの全容は十分に理解されていない。「機能が完全に未知」であり「未命名」な遺伝子Aが、運動によるミトコンドリアの量・機能の向上を説明する新しい遺伝子である可能性を研究代表者は見出している。本研究では、培養細胞で得られた基礎的知見を「生体の骨格筋」に発展させる。さらに、遺伝子Aによるミトコンドリアの制御を裏付ける分子基盤を解明する。
|
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は、骨格筋において、運動に応答し発現量が低下する新規遺伝子の機能解析を前年度に引き続き行った。当該遺伝子の過剰発現を実施するために、AAV9のパッケージングを行い、マウスの骨格筋に感染させた。これまでの検討により、当該遺伝子の過剰発現によりマウスの骨格筋のミトコンドリアを中心としたエネルギー代謝が負に制御されること、骨格筋のサイズを肥大させる可能性が示唆されていた。2023年度は、これらの変化が生じるメカニズムを明らかにするために、これらの生理的適応を制御する可能性のある細胞内の情報伝達経路の変化を検討した。また、これらの生理的適応が遺伝子発現の転写レベルでの変化で説明可能か否かを明らかにするためにRNAseqによる遺伝子発現のプロファイリングを実施した。現在は、これらの分子生物学的な評価項目を体系的に整理するための実験を展開している。また、2023年度の後半には、当該遺伝子が骨格筋の筋力などの昨日に与える影響を調べるための実験系の構築を行い、測定環境を整備した。また、AAV9を用いて当該遺伝子の発現を生体で抑制するための実験手法の最適化に取り組み、最終年度に向けた準備を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
過剰発現による当該遺伝子の生理機能については、概ね計画通り進行している。また、次年度に向けた実験の準備なども先取りして実施できていることも、概ね順調に進展していると判断に至った理由である。
|
Strategy for Future Research Activity |
記述の通り、最終年度となる次年度は、当該遺伝子の骨格筋機能への影響を明らかにすることが第一の目的となる。また、遺伝子発現の抑制により、生体の骨格筋の適応ならびにそのメカニズムを明らかにすることで、当該遺伝子の生理機能の理解を一層深める。さらに、加齢や癌悪液質などにおける当該遺伝子の作用などについても検討し、当該遺伝子が骨格筋の様々な生理的変化や病的変化の治療標的となる可能性についても追究する予定である。
|