Project/Area Number |
21H03373
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 59040:Nutrition science and health science-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
東郷 史治 東京大学, 大学院教育学研究科(教育学部), 教授 (90455486)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石渡 貴之 立教大学, スポーツウエルネス学部, 教授 (40435235)
吉崎 貴大 東洋大学, 食環境科学部, 准教授 (50732830)
小松 泰喜 日本大学, スポーツ科学部, 教授 (80436451)
緒形 ひとみ 広島大学, 人間社会科学研究科(総), 准教授 (80455930)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥17,030,000 (Direct Cost: ¥13,100,000、Indirect Cost: ¥3,930,000)
Fiscal Year 2023: ¥5,070,000 (Direct Cost: ¥3,900,000、Indirect Cost: ¥1,170,000)
Fiscal Year 2022: ¥7,800,000 (Direct Cost: ¥6,000,000、Indirect Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2021: ¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
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Keywords | 心身の健康 / 内的脱同調 / 交代制勤務 / セロトニン / 時間栄養学 / 睡眠 / 栄養 / 概日リズム |
Outline of Research at the Start |
交代制勤務は、24時間社会が拡大しつつある我が国では、製造業のみならずサービス業などのさまざまな分野でとり入れられている勤務形態で、24時間社会を支える勤務形態として必要不可欠である。しかしながら、交代制勤務者の健康は通常の日勤者と比較して非常に損なわれやすいことが指摘されており、交代制勤務は、働く人の健康を脅かす要因の一つとして注視されている。そこで、本研究では、交代制勤務に対する耐性/脆弱性に関わる生理学的要因について検討する。本研究の成果をもとに、交代制勤務者の心身の健康保持増進のための新たな方策構築を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
夜勤/交代制勤務シミュレーション実験を進めた。具体的には、感情の制御に関わる脳内部位の反応特性(高カロリー食物、甘い食物の画像に対する反応)を評価するための食物画像呈示タスクのプログラム(パーソナルコンピュータ版)を作成し、認知課題実施時に脳波を記録し、画像呈示時に生じる事象関連電位を計測した。また脳内のセロトニン低下を促す可能性がある飲料作成の準備を進めた。動物実験では、交代制勤務動物モデルを同時に複数作成するシステムを用いて実験を進めた。実験では、床面の上を左右に移動するバーを設置し、そのバーを左右に常時移動させることで、動物を強制的に覚醒させることができるケージを複数同時に制御できるシステムを用いた。日勤条件日(暗期12時間中バーの移動有り6時間、明期12時間中バーの移動無し12時間)、夜勤条件日(暗期12時間中バーの移動無し12時間、明期12時間中バーの移動有り6時間)、休日(暗期でバーの移動無し12時間、明期でバーの移動無し12時間)を設定し、Wistar系雄ラットで交代制勤務動物モデル6匹、日勤動物モデル6匹、コントール動物モデル6匹を作成した。交代制勤務動物モデルでは、日勤条件4日、夜勤条件1日、休日2日、日勤動物モデルでは日勤条件5日、休日2日、コントール動物モデルでは休日7日のセットをいずれも2回繰り返した。ラットには、腹腔内に深部体温、活動量、心電図を計測する小型機材を埋め込み、実験期間中のそれぞれのデータを計測した。また実験期間の終了後に、抑うつ/不安行動特性を定量化するためのテスト(オープンフィールドテスト)、脳内の神経伝達物質(ドーパミン、ノルアドレナリン、セロトニン等)をホモジネートを用いて計測した。なお交代制勤務動物モデル4匹について、夜勤条件開始前に脳内のセロトニン低下を促す可能性がない飲料を経口投与した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
現在までに、夜勤/交代制勤務シミュレーション実験で使用する食物画像呈示タスクプログラムを作成し、脳波計測を実施した。一方で、業者の都合により、脳内のセロトニン低下を促す可能性がある飲料を作成するための材料の購入を進めることができなかった。年度末には材料を購入することができたため、実験のスケジュールをあらためて検討し、実施することとした。動物実験については、交代制勤務動物モデルを作成するシステムを用いて、交代制勤務動物モデル、日勤動物モデル、コントロール動物モデルをそれぞれの条件下で作成し、脳内神経伝達物質や行動特性について計測を実施することができた。また、夜勤条件開始前に飲料を経口投与するプロトコルを用いて実験を実施した。
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Strategy for Future Research Activity |
夜勤/交代制勤務シミュレーション実験を実施する。各実験では、まず調査参加希望者(夜間に働いていない大学生等の健常成人)に対して、セロトニントランスポーター遺伝子多型判定を実施する。その後、対象者として各多型(LL/LS/SS型)につき10名を選定する。各シミュレーション実験での模擬夜勤日には、脳内のセロトニン低下を促す可能性がある飲料または低下を促す可能性がない飲料を日常的な就寝時刻の5時間前に摂取させる。その後、夜勤シミュレーション実験では、明環境下(100 lux)または暗環境下(1 lux以下)で、日常的な就寝時刻の4時間前から1時間後まで、1時間ごとに唾液を採取し、メラトニン濃度等を計測する。交代制勤務シミュレーション実験では気分、疲労、眠気等の自覚症状、食事、睡眠、身体活動を含む生活行動、体温、食物画像呈示タスク実施時の脳波等を計測する。
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