Project/Area Number |
21H03680
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 80010:Area studies-related
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
佐々木 大輔 東北大学, 災害科学国際研究所, 准教授 (30784889)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中山 幹康 公益財団法人日本グローバル・インフラストラクチャー研究財団, 研究企画部, 研究員(専務理事) (10217945)
石渡 幹夫 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 客員教授 (30831664)
地引 泰人 東北大学, 災害科学国際研究所, 客員研究員 (10598866)
原 裕太 東北大学, 災害科学国際研究所, 助教 (50866910)
有川 太郎 中央大学, 理工学部, 教授 (00344317)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥17,160,000 (Direct Cost: ¥13,200,000、Indirect Cost: ¥3,960,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2021: ¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
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Keywords | インドネシア / 災害復興 / 防災教育 / 学術研究機関 / 媒介機能 / テキストマイニング / 多変量解析 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、近年大規模な災害が頻発するインドネシアをフィールドに、災害復興や防災教育の過程において現地の学術研究機関が果たし得る地域住民と外部アクター等との間の相互理解・合意形成における媒介機能に着目し、現地の研究協力者と連携して実証的な分析を実施するとともに、事前復興計画の円滑な推進、及び国際合意である仙台防災枠組の着実な履行に向けて、現地の学術研究機関が基幹的な役割を果たすための媒介機能の社会実装を企図した政策提言を行うことを目的とする。本研究では、現地における有識者ヒアリング、テキストデータを対象としたテキストマイニング分析、構造方程式モデリングを採用した住民意識調査等を実施する。
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Outline of Annual Research Achievements |
当該年度は、現地における有識者ヒアリング及び関連する文献調査等を中心に研究を進めた。有識者ヒアリング等から得られた主な知見は、以下の通りである。 災害復興や防災教育の過程において現地の学術研究機関が果たす媒介機能を活用するにあたり、インドネシアの大学に固有な学生による活動であるKKN (Kuliah Kerja Nyata)の存在に着目するべきとの指摘が複数のインドネシア人研究者よりなされた。KKNとは大学のカリキュラムに含まれている「実践活動授業」であり、大学教育の一環として3カ月程度の期間、学生が主に貧困な村に滞在し実施する社会奉仕活動を指す。なお、KKNは学生が地域社会の中で地域社会の構成員と共に当該地域社会の向上に資するべく活動することを旨とした大学での教育プログラムであり、大学によってはKKNが必修科目とされている等、多くの大学生がKKNに関与している。 他方、大学における防災に係る活動はKKNには限定されず、University Forumの枠組みでも実施されているとの指摘があった。その上で、University Forumの枠組みによる防災活動への参加の有無について、アンケート調査における質問項目に加えるべきとの見解が示された。また、インドネシア人研究者から、University Forumが大学内における防災活動(例えば避難訓練など)を活性化するために有効に機能しているか否か、及びUniversity Forumの枠組みによる防災活動が地域社会にとって有益であるか否かについて、質問項目に加えるべきであるとの意見も出された。 本研究に関連した成果として、これまでに複数の原著論文をWeb of Science Core Collection及びScopusに掲載された英文学術誌で公刊している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の想定通り、現地における有識者ヒアリング及び関連する文献調査等を実施することができた。 なお、現在のところ研究を遂行する上での特段の課題は生じていない。 従って、現在までの進捗状況を「おおむね順調に進展している」と判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
災害復興や防災教育の過程において現地の学術研究機関が果たし得る媒介機能について解明するべく、引き続き現地の研究協力者(シャクワラ大学・インドネシア大学等)と連携しながら、対象地域であるアチェ(スマトラ島北部)・ジャカルタ(ジャワ島北西部)・パル(スラウェシ島中部)・メラピ(ジャワ島中部)におけるフィールドワーク(有識者ヒアリング・構造方程式モデリングを採用したアンケート調査等)を実施する。 当該調査結果等を基に、配慮すべき関係主体や主要な因子等について明確化・見える化した上で、インドネシアにおいて現地の研究協力者等と共同でワークショップを開催し、世界に向けて研究成果を広く発信する。
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