高度オルガノイド技術を利用した革新的がん遺伝子治療モデリングと腫瘍溶解性機構解明
Project/Area Number |
21H03828
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 90120:Biomaterials-related
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
宮川 世志幸 日本医科大学, 医学部, 講師 (90415604)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小池 博之 日本医科大学, 医学部, 講師 (20821771)
酒井 真志人 日本医科大学, 大学院医学研究科, 大学院教授 (40643490)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥17,550,000 (Direct Cost: ¥13,500,000、Indirect Cost: ¥4,050,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2022: ¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2021: ¥7,930,000 (Direct Cost: ¥6,100,000、Indirect Cost: ¥1,830,000)
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Keywords | 腫瘍溶解性ウイルス / がん免疫微小環境 / 間葉系幹細胞 / オルガノイド / 遺伝子細胞治療 |
Outline of Research at the Start |
本研究の目的は、申請者が研究開発を進める革新的がん遺伝子治療法である腫瘍溶解性ウイルスの腫瘍選択性機構と間葉系幹細胞との併用療法の作用機序を、高度オルガノイド技術によるin vitro がん免疫微小環境再構成系を用いた遺伝子発現解析・動態解析・細胞間及びウイルス-細胞間相互作用解析により明らかにすることである。以上により、がん遺伝子細胞治療の治療抵抗性のメカニズムを理解することで、これまで顕在化されてこなかったがん遺伝子治療の改善点が分子レベルで抽出し、本邦のがん遺伝子治療発展に貢献する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、腫瘍溶解性ウイルス(OV)の腫瘍選択性機構と間葉系幹細胞(MSC)との併用療法における分子機構解明を目的として、がん免疫微小環境を高度オルガノイド技術によりin vitroで再構築し、遺伝子発現・動態・細胞間及びウイルス-細胞間相互作用を詳細に究明する。今年度は、前年度までに構築した膵がん細胞株スフェロイド3次元培養モデル及び膵がん患者検体由来オルガノイドモデルを用いて、ヒト組織由来MSCの特性解析を進めること、OVあるいはOV搭載MSCの動態観察し、がんオルガノイドへの走化性・浸潤の解析を行うことを目的としていた。前年度確立した腫瘍スフェロイドモデルとMSC共培養系を用いて、ヒト各組織由来MSCの遊走性について解析を進めていたが、本年度は共焦点レーザー顕微鏡を用いた詳細な経時的かつ定量的解析を行った。その結果、3次元培養下において特定の組織由来MSCは他の組織由来MSCと比較して有意に腫瘍に対する遊走性が高いこと、一方でヒト線維芽細胞由来スフェロイドとの共培養系では遊走性を示さないことが判明した。またヒト各組織由来MSCを用いたOV搭載MSCの作製及びがんオルガノイドモデルにおける動態観察を目的として、蛍光タンパク質を搭載したOVを構築し、ヒト各組織由来MSCに対する感受性を評価した。その結果、OVに対する感受性は由来組織によって大きく異なることが明らかとなった。感受性の違いが何に起因するか解析するために、ヒト各組織由来MSCに対するOVの感染性及び複製効率を調査した。その結果、感染性は組織間で差は認められないが、複製効率には有意な差が認められたことからOVに対する感受性の差はOVの複製効率によるものと推察された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は構築したがん3次元培養モデルを用いて、ヒト組織由来MSC、OV、OV搭載MSCの特性解析を予定していた。ヒト組織由来MSCの特性については、イメージング技術を用いて、モデル内における動態を経時的に捉えることに成功した。OVを用いた解析についても各ヒト組織由来MSCに対する感受性など多くの情報を得るに至った。従って、計画は順調に進行していると思われる。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度は、構築済みのがんモデルとヒト組織由来MSCの共培養系を用いて、OV搭載MSCの特性解析をさらに推進し、一方でOV、もしくはOV搭載MSCが惹起する、がんモデルを構成する細胞の細胞間相互作用の変化を明らかにする。
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Report
(2 results)
Research Products
(15 results)
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[Presentation] ラット脳虚血モデルにおける羊膜由来間葉系幹細胞投与の脳保護効果.2022
Author(s)
高橋史郎 , 仁藤智香子 , 荒川将史, 久保田麻紗美, 須田智, 宮川世志幸, 笠原優子, 澤百合香, 酒井真志人 , 岡田尚巳, 木村和美.
Organizer
The 65th Annual Meeting of the Japanese Society of Cerebral Blood Flow and Metabolism.
Related Report
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[Presentation] Impacts of purification and storage methods on the yield and functionality of oncolytic herpes simplex virus.2022
Author(s)
Seiji Kuroda, Yoshitaka Miyagawa, Makoto Sukegawa, Yuriko Sato, Yuka Oyama, Motoko Yamamoto, Kumi Adachi, Mashito Sakai, Goins WF, Cohen JB, Glorioso JC, and Takashi Okada.
Organizer
The 28th Annual Meeting of Japan Society of Gene and Cell Therapy (JSGCT2022).
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