Project/Area Number |
21H04152
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
3110:Agricultural chemistry, agricultural and environmental biology, forestry and forest products science, applied aquatic science, agricultural economics and rural sociology, agricultural engineering, veterinary medical science, animal science, and related fields
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
Hanzawa EikoEiko 東北大学, 生命科学研究科, 技術専門職員
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2022-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2021)
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Budget Amount *help |
¥470,000 (Direct Cost: ¥470,000)
Fiscal Year 2021: ¥470,000 (Direct Cost: ¥470,000)
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Keywords | イネ / 地表根 / 遺伝解析 / 耐塩性 / 土壌モニタリング / 地表根(SOR) |
Outline of Research at the Start |
塩害に強い作物の開発に向けた有用な遺伝資源の探索のため、本研究では、、特異的な根の形質「地表根(地中重力方向ではなく、地表面近くに伸長拡散する根)」に着目し、塩害耐性の評価と土壌内メカニズムの解明、また、地表根形成に関わる原因遺伝子の機能解析により遺伝子リソースとして評価を目的とし研究を実施する。 実験①として、土壌内での塩物質の移動がどのように変化しているのかモニタリングし、生育調査データを含めた多変量解析を行い、塩害耐性の評価と塩害回避の土壌内メカニズムの解明を試みる。また、実験②として、地表根形成に関わる内生オーキシンの生合成や輸送に関与する網羅的なタンパク質の解析を行う予定である。
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Outline of Final Research Achievements |
地表根形成を担う量的形質遺伝子座qSOR1の準同質遺伝子系統qsor1-NILが塩害水田においてササニシキと比較し収量低下が軽減されが、そのメカニズムについては詳細な研究がなされていない。本研究では、その予備試験として、塩濃度モニタリングを用い塩害水田において土壌深度の異なる塩濃度の推移を経時的に計測し、また、葉身の葉緑素濃度の推移および収穫した玄米の粒幅などの調査結果から、地表根を形成することにより土壌深くに蓄積した塩物質を回避し出穂期以降の光合成を維持したことから収量低下が抑制されたと考察できた。
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Academic Significance and Societal Importance of the Research Achievements |
稲作地の塩害は、地球規模の温暖化によってますます深刻な問題となっている。安定的な米生産を維持するために、塩害に強いイネの開発に向けた研究が進められている。我々のグループで作出した地表根系統、ササニシキとGemdjah BetonのqSOR1に置き換えた準同質遺伝子系統(以下、qsor1-NIL)が塩害水田においてササニシキと比較し収量低下が軽減されたが、そのメカニズムを解明することは、qSOR1の遺伝子リソースとして評価され、かつ、地表根という形質は他の耐塩性作物の作出への利用も期待できる。
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