Project/Area Number |
21H04169
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
3150:Pharmaceutical hygiene and biochemistry-related
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Research Institution | 大阪府警察 科学捜査研究所 |
Principal Investigator |
Kakehashi Hidenao 大阪府警察 科学捜査研究所, 研究員
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2022-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2021)
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Budget Amount *help |
¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2021: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
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Keywords | シアン化物 / 誘導体化 / アミノピリジニウム / LC/MS |
Outline of Research at the Start |
シアン化水素は極めて有毒であり、自他殺に用いられる例が絶えない。本毒物の死因特定には血中毒物の定性・定量検査が必須となる。その一方、既存の分析法は低い定性力、煩雑な操作、低い再現性等の課題を抱えており、シアン化水素が死因として疑われない限り実施されない。すなわち、現状の死因究明活動は、“有毒ガス中毒を見逃すリスク”が高い。応募者はNアミノピリジニウムの反応性に着目し、毒物のピリジン誘導体化分析(GC/MS,LC/MS)を検討する。
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Outline of Final Research Achievements |
毒物である青酸(シアン)について、本研究ではピリジン誘導体化を用いた血中シアンの分析法の開発を行い、死因究明の解決への貢献を試みた。具体的には、アミノピリジニウムによるシアン化合物のピリジン誘導体化を検討した。誘導体化試薬には、N-アシル化アミノピリジニウム類似体を用いた。その結果、水系溶媒中のシアン化物を簡便に4-シアノピリジンへと誘導体化することができた。また、4-シアノピリジンは極めて安定な化合物であった。現在、分析感度を高くするための修飾を誘導体化試薬に施すことを検討している。
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Academic Significance and Societal Importance of the Research Achievements |
青酸(シアン)は極めて毒性の高いが既存の分析法は問題を抱えており、中毒究明活動において負担となっている。本分析法の開発により、迅速かつ高感度に血液中のシアン分析が可能となる。すなわち、中毒物質の特定や死因究明活動に貢献することができ、安心安全な社会を作る上で一定の貢献ができるものと確信している。また、本手法はシアン化物にとどまらず、たの薬毒物への応用も期待できることから、分析科学分野においても意義のある成果と考えている。
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