Project/Area Number |
21H04224
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
3180:Clinical pharmacy-related
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Research Institution | 地方独立行政法人 岡山県精神科医療センター |
Principal Investigator |
Kitagawa Kohei 地方独立行政法人 岡山県精神科医療センター, 薬剤師
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2022-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2021)
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Budget Amount *help |
¥410,000 (Direct Cost: ¥410,000)
Fiscal Year 2021: ¥410,000 (Direct Cost: ¥410,000)
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Keywords | 統合失調症 / クロザピン / 投与回数 |
Outline of Research at the Start |
クロザピンの半減期(血液の薬物濃度が半分になる時間)は約16時間と短く、添付文書(医薬品の取扱説明書)上では2~3回の分割投与が推奨されている。しかし、精神科は一般診療科と比べると服用薬剤数が多く、医療現場では服薬順守の観点から、分割投与より1日1回投与の方が好まれる傾向がある。クロザピンの臨床効果については1日投与回数により差がないことが明らかにされているが、自覚的副作用の違いについては明らかにされておらず、自覚的副作用の発現は1日投与回数により異なることが推測される。本研究では、クロザピンの1日投与回数による自覚的副作用の違いと、それらの副作用とクロザピン血中濃度との関係を明らかにする。
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Outline of Final Research Achievements |
本研究では、研究対象となった統合失調症患者の約半数は、クロザピンの添付文書(医薬品の取扱説明書)で推奨されている1日複数回投与ではなく、1日1回投与していることが明らかとなった。クロザピンの推定ピーク濃度(最高値)および推定トラフ濃度(最低値)は、1日1回投与した場合と、1日複数回投与した場合で、有意な差はみられなかった。また、うつ/不安以外の精神症状やクロザピンによる自覚的副作用についても、1日投与回数の違いにより有意な差はみられなかった。
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Academic Significance and Societal Importance of the Research Achievements |
本結果は、臨床におけるクロザピンの1日1回投与の可能性や、臨床的有用性を暫定的に支持するものである。一般的に、医薬品の1日複数回投与は患者負担になり、飲み忘れにも繋がりやすいが、クロザピンの1日1回投与が可能であるなら、患者負担を軽減し、飲み忘れを減らすことができる。本研究の知見を再現し、投与方法と臨床転帰の因果関係を明らかにするために、さらなる研究が必要である。
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