Project/Area Number |
21H04358
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Medium-sized Section 3:History, archaeology, museology, and related fields
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
覚張 隆史 金沢大学, 古代文明・文化資源学研究所, 助教 (70749530)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松前 ひろみ 東海大学, 医学部, 助教 (00735681)
金原 正明 奈良教育大学, ESD・SDGsセンター, 研究部員 (10335466)
本橋 慶一 東京農業大学, 国際食料情報学部, 教授 (10527542)
岡崎 健治 鳥取大学, 医学部, 助教 (10632937)
中込 滋樹 金沢大学, 古代文明・文化資源学研究所, 客員准教授 (40625208)
石谷 孔司 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 研究員 (40826062)
細川 正人 早稲田大学, 理工学術院, 准教授(任期付) (60722981)
和久 大介 東京農業大学, 国際食料情報学部, 助教 (60793578)
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Project Period (FY) |
2021-04-05 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥42,250,000 (Direct Cost: ¥32,500,000、Indirect Cost: ¥9,750,000)
Fiscal Year 2023: ¥11,570,000 (Direct Cost: ¥8,900,000、Indirect Cost: ¥2,670,000)
Fiscal Year 2022: ¥12,870,000 (Direct Cost: ¥9,900,000、Indirect Cost: ¥2,970,000)
Fiscal Year 2021: ¥17,810,000 (Direct Cost: ¥13,700,000、Indirect Cost: ¥4,110,000)
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Keywords | パレオゲノミクス / シングルセル解析 / 遺跡出土骨 / 博物館 / 生物標本 / シングルセル / 古人骨 / 絶滅動物 / 植物標本 / 寄生虫卵 |
Outline of Research at the Start |
遺跡から出土する骨や寄生虫卵などの微化石、博物館に収蔵されている生物標本のゲノム解析をパレオゲノミクスと呼ぶ。これまでのパレオゲノミクスは、保存状態が劣悪な資料から高品質のゲノムデータを取得することが困難であったため、新たな技術の応用が求められていた。本研究は1細胞分取技術(シングルセル解析)をパレオゲノミクスに応用し、「難ゲノム配列決定資料群」からの高品質なゲノムデータ取得と集団ゲノム解析を試みる。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、昨年度に引き続き、人骨、植物病理標本、菌類標本、絶滅動物、堆積物の寄生虫卵をターゲットにして。それぞれ人骨班、植物標本班、絶滅動物班、堆積物班に分かれて、局所サンプリングの条件検討を進めた。昨年度に、富山県富山市の小竹貝塚出土人骨から局所サンプリングを実施し、12個体中で8個体でゲノム解析が可能な保存状態の良いDNA抽出液を得ており、Nova-seqを用いて追加でゲノムデータの取得を進めた。解析結果から、全ての個体で縄文人特異的なゲノムの特徴を有することが確認された。DNA抽出液のヒトDNA含有率が低い4個体は、arbor bioscience社が提供するRNAプローブのMYbaitsを用いたヒトDNA濃縮法を適用して、保存状態の悪い試料からのゲノムデータの取得を試みた。また、ニホンカワウソのサンプリングでは、肉球およびヒゲの付け根の組織からサンプリングを実施し、人骨同様に保存状態の良いDNA抽出液を得たため、民間のシーケンシング企業にライブラリを送り、大規模ゲノムデータの取得を進めた。菌類標本の分析対象であるスエヒロタケ標本からDNA抽出を行った結果、非常に長いDNAが抽出されたため、既存の低分子をターゲットとしたパレオゲノミクスの研究領域で応用されているライブラリ作成ではライブラリ化が困難であることがわかった。寄生虫卵の分析では、低分子DNAから選択的に全ゲノム増幅するための実験系の検討を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2年度目に古人骨、植物標本、菌類標本、絶滅動物からゲノムデータの取得に成功しており、論文化を見据えたゲノムデータ解析に順調に移行している状況である。得られた結果に基づいて、それぞれの研究班から学術誌へ成果発表を進めていく予定である。一方で、寄生虫卵からのゲノムデータの取得は、方法論的な検討を一から再検討しているため、やや遅れ気味である。元々、チャレンジングな研究内容でもあったため、この様な条件検討が追加で必要になることはある程度想定済みであり、今後、低分子DNAの全ゲノム増幅による超微量DNAからの古代ゲノム解析ができるように、継続的に研究を進めたいと考えている。全体的には研究計画は順調に進展していると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
すでにゲノムデータの取得ができた研究班は、成果公開のためにゲノム解析を継続して進める予定である。また、スエヒロタケの抽出DNA溶液は、ロングリードの配列決定法を採用しているPacBioもしくはOxford Nanoporeの次世代シーケンサーによる配列決定と合わせて実施し、博物館の菌類標本から初となる高分子DNA配列の決定を行う予定である。寄生虫卵の古代ゲノム解析についても、引き続きその条件検討を進め、最終年度までには一定の結論を出したいと考えている。
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