Project/Area Number |
21H04405
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Medium-sized Section 8:Sociology and related fields
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
渥美 公秀 大阪大学, 大学院人間科学研究科, 教授 (80260644)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮前 良平 福山市立大学, 都市経営学部, 講師 (20849830)
大門 大朗 福知山公立大学, 地域経営学部, 准教授 (20852164)
稲場 圭信 大阪大学, 大学院人間科学研究科, 教授 (30362750)
宮本 匠 大阪大学, 大学院人間科学研究科, 准教授 (80646711)
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Project Period (FY) |
2021-04-05 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥39,390,000 (Direct Cost: ¥30,300,000、Indirect Cost: ¥9,090,000)
Fiscal Year 2024: ¥7,930,000 (Direct Cost: ¥6,100,000、Indirect Cost: ¥1,830,000)
Fiscal Year 2023: ¥9,880,000 (Direct Cost: ¥7,600,000、Indirect Cost: ¥2,280,000)
Fiscal Year 2022: ¥6,890,000 (Direct Cost: ¥5,300,000、Indirect Cost: ¥1,590,000)
Fiscal Year 2021: ¥8,970,000 (Direct Cost: ¥6,900,000、Indirect Cost: ¥2,070,000)
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Keywords | 援原病 / 災害ボランティア / アクションリサーチ / 災害対応 / 災害対応システム / 共創 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、救援、復興、防災における災害対応システムが整えば整うほどかえって被災者が苦境に陥るという逆説(援原病)に対し、災害対応システムの現状を根本から見直し、新たな理論的基盤を提供し、現場と共創しながら実効性のある改善策を提示することを目的とする。脱「災害ボランティア」、脱「災害復興」、脱「防災意識」について、これまで参与観察を継続している地域での現場研究によって現状を把握し、理論的検討、シミュレーションを経て、「援原病」の解消に寄与する実践的手法を開発する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、災害対応システムが整備されればされるほどかえって被災者は救われないことがあるという逆説を支援に原因がある病=「援原病」と名付けて、その病因、症状、治療、予防等について理論的研究と国内外の現場調査研究によって明らかにしようとするものである。今年度も、海外における研究調査地(アメリカ、中国)などを訪問する機会を得られなかったので、これらは延期し、国内の被災地の復興事例などを検討した。研究チームとして中間的な成果をとりまとめ2024年度に国際学会で発表することを計画し、受理された。一方、年度後半に発生した能登半島地震においては、災害ボランティアの受け入れについて、またひいては今後の災害復興の場面において、援原病を発症している・発症する可能性が高いと思われたので、緊急に現地での参加型の研究実践を開始し、状況のモニターを開始した。現場の状況は、現場ならびにオンラインの研究会でチームとしての検討を繰り返した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
海外における研究調査を実施して比較可能な事例を収集する予定であったが未実施に終わっていること、能登半島地震の発生により緊急救援期の援原病は把握しつつあるが、その分、復興期や防災における援原病への対応がやや遅れていること、この2点が「やや遅れている」と評価した理由である。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は最終年度に向けた節目となる年度と自覚し、延期していた海外における比較事例の調査を実施するとともに、能登半島における緊急期の援原病の事例を整理し、国際学会での反応を踏まえて、復興期、防災における援原病を含めた病因、症状、治療、予防などについて整理する。
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