Project/Area Number |
21H04433
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Medium-sized Section 12:Analysis, applied mathematics, and related fields
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
小薗 英雄 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (00195728)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三浦 英之 東京工業大学, 理学院, 教授 (20431497)
前川 泰則 京都大学, 理学研究科, 教授 (70507954)
隠居 良行 東京工業大学, 理学院, 教授 (80243913)
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Project Period (FY) |
2021-04-05 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥41,340,000 (Direct Cost: ¥31,800,000、Indirect Cost: ¥9,540,000)
Fiscal Year 2024: ¥8,580,000 (Direct Cost: ¥6,600,000、Indirect Cost: ¥1,980,000)
Fiscal Year 2023: ¥8,840,000 (Direct Cost: ¥6,800,000、Indirect Cost: ¥2,040,000)
Fiscal Year 2022: ¥9,230,000 (Direct Cost: ¥7,100,000、Indirect Cost: ¥2,130,000)
Fiscal Year 2021: ¥5,850,000 (Direct Cost: ¥4,500,000、Indirect Cost: ¥1,350,000)
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Keywords | ナビエ・ストークス方程式 / オイラー方程式 / 最大正則性定理 / エネルギー保存則 / 流れの安定性 / 調和ベクトル場 / オンサーガー予想 / 最大正則定理 / Hodge分解 / Betti数 / 外部Dirichlet問題 / ヘルムホルツ・ワイル分解 / 最大正則性 / 非粘性極限 |
Outline of Research at the Start |
ナビエ・ストークス方程式の適切性を, 定常, 非定常問題の双方について近代数学解析学の手法を用いて解明する. 1.外部領域におけるLpベクトル場の直和分解定理とその応用,2.流れの安定性解析,3.境界層の数理解析と非粘性極限,4.最大正則性定理と解の解析性 が課である.微分位相幾何学, バナハ空間における角型作用素に対する最大正則性定理, 作用素に値をとるフーリエ掛け算表象によるLp-有界性定理, ベゾフ空間を中心としたバナハ空間における最大正則性定理と陰関数定理による適切なパラメターを用いた非線形偏微分方程式の解の表示, 停留位相の方法による時間発展作用素の漸近挙動等の手法を用いて解析する.
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Outline of Annual Research Achievements |
3次元Euclid 空間内の滑らかなコンパクトな曲面を境界に持つ外部領域上において,L^r-ベクトル場のde Rham-Hodge-Kodaira 型分解定理を考察した.ベクトル場の境界条件は,境界に接するものと直交するものの2種類である.まず最初に,これらの境界条件を満たす調和ベクトル場の空間が,共に有限次元であることを示した.この事実は扱う領域が非有界であることから,通常の楕円型偏微分方程式系境界値問題に付随する核空間の有限次元性から従うものではない.ここでは,ベクトル場がL^r という弱い意味で無限遠方で減衰することに注目し,ある種のコンパクト性が回復されることを示すことによって,有限次元性が従うことを証明した.更に,外部領域の境界の位相幾何学的不変量に着目してL^r調和ベクトル場の次元を特徴付けた.実際,内部領域における第1及び第2Betti数に相当する概念を導入し,ベクトル場が境界の接ベクトルと平行の場合は,第2Betti数がL^r調和ベクトル場の次元と一致し,1<r<∞に依存しないことを示した.一方.ベクトル場が境界の法線ベクトルと平行の場合,つまり接ベクトルと直交するという境界条件下では,3/2< r のときL^r調和ベクトル場の次元は,第1Betti数と一致するが,1< r ≦3/2のときは,それよりも1次元程少なくないことを証明した.これは,de Rham-Hodge-Kodaira 型分解定理におけるスカラーポテンシャルの決定が,Poission方程式の外部Dirichlet問題を一階偏導関数がL^r-可積分というクラスで論じるとき,r=3/2を閾値として可解性が大きく異なることに起因していることを明らかにした.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
査読付き研究論文の出版数,国際研究集会における招待講演数から概ね順調に研究を推進していると評価される.
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Strategy for Future Research Activity |
バナッハ空間における最大正則性定理はこの四半世紀における関数解析学の金字塔である. 様々な関数空間を選択してナビエ・ストークス方程式の適切性を考察する.とくに解析的な解が存在するための初期値の必要十分条件をバナッハ空間のスケールによって特徴付ける.更に,空間および時間変数に関する解の解析性の問題を取り扱う.また粘性流のナビエ・ストークス方程式, 完全流のオイラー方程式,境界層のプラントル方程式の3つの方程式の解の粘性に関する依存度を関数解析的な手法を用いて考察する.更に,エネルギー散逸率のレイノルズ数無限大の極限値や乱流の統計理論でよく用いられるエネルギースペクトルの指数について,非線形偏微分方程式の手法を駆使して厳密な数学解析を遂行する.
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