Project/Area Number |
21H04486
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Medium-sized Section 15:Particle-, nuclear-, astro-physics, and related fields
|
Research Institution | Japan Aerospace EXploration Agency |
Principal Investigator |
渡辺 伸 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 准教授 (60446599)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 忠幸 東京大学, カブリ数物連携宇宙研究機構, 教授 (50183851)
萩野 浩一 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 助教 (70762061)
|
Project Period (FY) |
2021-04-05 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
|
Budget Amount *help |
¥41,730,000 (Direct Cost: ¥32,100,000、Indirect Cost: ¥9,630,000)
Fiscal Year 2024: ¥6,890,000 (Direct Cost: ¥5,300,000、Indirect Cost: ¥1,590,000)
Fiscal Year 2023: ¥8,840,000 (Direct Cost: ¥6,800,000、Indirect Cost: ¥2,040,000)
Fiscal Year 2022: ¥10,270,000 (Direct Cost: ¥7,900,000、Indirect Cost: ¥2,370,000)
Fiscal Year 2021: ¥15,730,000 (Direct Cost: ¥12,100,000、Indirect Cost: ¥3,630,000)
|
Keywords | 太陽フレア / 硬X線撮像分光観測 / CdTe半導体検出器 / 粒子加速 / 宇宙プラズマ |
Outline of Research at the Start |
本研究は、NASAの観測ロケット実験に採択されたFOXSI-4実験の焦点面検出器を開発し、太陽フレアで初めてのX線・硬X線直接撮像分光観測を実現するものである。太陽フレアなどで解放されたエネルギーが、いつ、どこで、どのような物理過程で配分され、加速粒子や高温プラズマが形成されるのかという宇宙物理の根本課題に迫る。焦点面検出器としては、我々が世界で初めて開発に成功した両面ストリップ型テルル化カドミウム半導体撮像検出器を改良し、観測装置として完成させる。太陽フレア観測で得られる知見を手がかりに、宇宙の様々な階層で普遍的に起こっている宇宙の高エネルギー現象に展開し、観測的研究の発展を目指す。
|
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、太陽フレアに対して、初めてのX線・硬X線直接撮像分光観測をFOXSI-4ロケット実験にて、実現させ、太陽フレアにおける粒子加速とプラズマ加熱の過程を観測的に解明することを目的としている。この観測を実現するために、我々が世界で初めて開発に成功した両面ストリップ型のテルル化カドミウム(CdTe)半導体撮像検出器の開発研究を進展させ、太陽フレアのX線・硬X線直接撮像分光観測に適するように、設計、改良するとともに、精緻な較正試験、性能試験を通して、観測装置システムとして完成させ、FOXSI-4観測ロケット実験に提供する。 本年度は、昨年度までに製作し、観測装置に組み上げたFOXSI-4搭載用CdTe両面ストリップ検出器を米国の観測ロケットペイロードに組み込み 、最終組み上げ試験を実施した。組み上げ試験は、PI所属機関であるミネソタ大学、ペイロードシステムを担当するカリフォルニア大学バーク レー校で行われた。ペイロードシステムとして組み上げたのち、ホワイトサンズ観測ロケット発射場にて、観測ロケット側との最終噛み合わせ試験を実施し、完了した。日本からメンバーが出張してこれらの実験、試験に参加した。その後、FOXSI-4の観測ロケットの射場となる米国アラスカ州のポーカーフラット観測ロケット打ち上げ場での打ち上げ準備に入った。打ち上げは、2024年4月となる。 加えて、日本に残しているフライトスペア検出器を使用して、検出器応答ほか検出器システムの特性を詳細に調べる実験を行うと共に、CdTe両面ストリップ検出器のオンボードデータ収集ソフトウェアの最終試験、観測の運用リハーサルを行い、打ち上げ運用に備えた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2024年4月に設定されたFOXSI-4観測ロケットの打ち上げに向けて、着実に準備を完了することができた。
|
Strategy for Future Research Activity |
2024年度の初めにX線・硬X線直接撮像分光観測FOXSI-4ロケットを米国アラスカのポーカーフラット観測ロケット打ち上げ場より打ち上げる。日本からもメンバーが出張して、観測ロケット実験に参加する。 ロケット実験実施後、機器を回収して、太陽フレアのX線・硬X線観測データの解析に取り掛かる。太陽フレアにおける粒子加速とプラズマ加熱 の過程を解明するため、得られた観測データから物理状態を導出する。この解析においては、観測装置のキャリブレーションが重要であり、打ち上げ前に取得したキャリブレーションデータを適用するとともに、追加で必要なキャリブレーション項目があれば、地上の予備を用いて、デ ータの取得を行う。 なお、2024年4月18日、FOXSI-4の打ち上げを実施し、太陽フレアの観測、その後の機器回収、データ回収に成功した。
|