Exploring habitability on Early Mars from Environmental Science Approaches
Project/Area Number |
21H04515
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Medium-sized Section 17:Earth and planetary science and related fields
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
福士 圭介 金沢大学, 環日本海域環境研究センター, 教授 (90444207)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長 勇一郎 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 助教 (00737687)
関根 康人 東京工業大学, 地球生命研究所, 教授 (60431897)
松木 篤 金沢大学, 環日本海域環境研究センター, 准教授 (90505728)
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Project Period (FY) |
2021-04-05 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥43,680,000 (Direct Cost: ¥33,600,000、Indirect Cost: ¥10,080,000)
Fiscal Year 2023: ¥6,760,000 (Direct Cost: ¥5,200,000、Indirect Cost: ¥1,560,000)
Fiscal Year 2022: ¥7,150,000 (Direct Cost: ¥5,500,000、Indirect Cost: ¥1,650,000)
Fiscal Year 2021: ¥29,770,000 (Direct Cost: ¥22,900,000、Indirect Cost: ¥6,870,000)
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Keywords | 初期火星 / 惑星探査 / 水質復元 / 古環境 / ラマン分光 / ラマン・赤外分光 |
Outline of Research at the Start |
現在火星は寒冷・乾燥化した惑星であるが、約40億年前は温暖な時期があり、表面では大規模な水循環が存在していたことが明らかとなっている。NASAの火星探査車はかつての湖沼に降り立ち、初期火星に存在した水環境および生命の痕跡を探査している。本研究では、我々が独自に開発した手法をNASA火星探査車により得られる分析データに適用することで、初期火星に存在した液体の水の水質を定量的に復元する。復元した水質に基づいて初期火星に水(や生命)の存在を可能にした環境条件を解明する。
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Outline of Annual Research Achievements |
現在火星は寒冷・乾燥化した惑星であるが、約40億年前は温暖な時期があり、表面では大規模な水循環が存在していたことが明らかとなっている。NASAの火星探査車のキュリオシティおよびパーサヴィアランスはかつての湖沼に降り立ち、初期火星に存在した水環境および生命の痕跡を探査している。本研究では、NASA火星探査車により得られる分析データを独自の手法により解析することで、初期火星に存在した液体の水の水質を定量的に復元する。また同様の検討を日本独自の惑星探査装置に適用するための手法・技術開発も行う。 キュリオシティが探査を行ったゲールクレータMurray formationのKarasberg (KB) memberから得られた分析データを解析することにより、かつて存在した液体の水の水質復元を行った。なおこの層準は以前我々が水質復元に成功したYellowknife Bay (YKB) formationの上位層に相当する。YKBにかつて存在した液体の水は中性・やや高塩分であり、堆積物を含めた系は酸化還元非平衡状態になったのに対し、KBでは低pH・高塩分であり、系は酸化還元非平衡がほぼ認められず強く酸化的であることが認められた。YKBに存在した水はかつてのゲールクレータに存在した湖沼水質を色濃く反映している一方、KBに存在した水は湖沼が失われた後の時代に小規模に生じた突発的な後期流体を反映していることが推測された。ゲールクレータには堆積性の炭酸塩はほとんど認められてない。今回推測した後期流体の水質に基づくと、地表に大規模な水循環が存在した時代に炭酸塩が分布していたとしても、それらは後期流体の作用により酸溶解し消失した可能性があることが定量的に示された。 また本年度パーサヴィアランスに搭載されているラマン分光と同様の仕様を有する装置の作成に着手した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
NASA探査車キュリオシティにより得られた上位層の水質復元に成功した。またパーサヴィアランスに搭載されているラマン分光と同等の仕様を有する装置の作成に着手することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
パーサヴィアランスに搭載されているラマン分光と同様の仕様を有する装置を実験室に構築し、ジェゼロクレータに存在することが期待される粘土鉱物および炭酸塩の分光スペクトルのライブラリを作成する。またジェゼロクレータに存在することが期待されるマグネシウム系含水炭酸塩鉱物の溶解度をはじめとした物理化学的性質を明らかにする。得られた知見に基づいて、ジェゼロクレータにかつて存在した液体の水の水質復元を試みる。 またゲールクレータにおいてこれまで普遍的に赤鉄鉱(ヘマタイト)の生成が認められていたが、最近のキュリオシティの探査から、針鉄鉱(ゲーサイト)の存在も認められた。ヘマタイトおよびゲーサイトの生成に寄与する水質の特徴を解明し、ゲールクレータにおける水質変遷の復元を試みる。
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Report
(2 results)
Research Products
(13 results)