Project/Area Number |
21H04523
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Medium-sized Section 17:Earth and planetary science and related fields
|
Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
小田 啓邦 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 地質調査総合センター, 上級主任研究員 (90356725)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 誠 茨城大学, 理工学研究科(理学野), 教授 (00250978)
山本 裕二 高知大学, 教育研究部総合科学系複合領域科学部門, 教授 (00452699)
穴井 千里 高知大学, 海洋コア国際研究所, 客員助教 (00845779)
横山 祐典 東京大学, 大気海洋研究所, 教授 (10359648)
中西 利典 ふじのくに地球環境史ミュージアム, 学芸課, 准教授 (10462582)
河合 淳 金沢工業大学, 先端電子技術応用研究所, 教授 (10468978)
香月 興太 島根大学, 学術研究院環境システム科学系, 講師 (20423270)
長谷部 徳子 金沢大学, 環日本海域環境研究センター, 教授 (60272944)
長谷川 精 高知大学, 教育研究部自然科学系理工学部門, 准教授 (80551605)
奈良 正和 高知大学, 教育研究部自然科学系理工学部門, 教授 (90314947)
七山 太 ふじのくに地球環境史ミュージアム, 学芸課, 客員研究員 (20357685)
|
Project Period (FY) |
2021-04-05 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
|
Budget Amount *help |
¥42,250,000 (Direct Cost: ¥32,500,000、Indirect Cost: ¥9,750,000)
Fiscal Year 2024: ¥8,190,000 (Direct Cost: ¥6,300,000、Indirect Cost: ¥1,890,000)
Fiscal Year 2023: ¥7,930,000 (Direct Cost: ¥6,100,000、Indirect Cost: ¥1,830,000)
Fiscal Year 2022: ¥9,620,000 (Direct Cost: ¥7,400,000、Indirect Cost: ¥2,220,000)
Fiscal Year 2021: ¥16,510,000 (Direct Cost: ¥12,700,000、Indirect Cost: ¥3,810,000)
|
Keywords | 磁気顕微鏡 / モンゴル / 地磁気強度 / 火成岩 / 堆積岩 / 内核形成 / 地磁気逆転 / 地球生命史 / 残留磁化 / 絶対古地磁気強度 / 春採湖 / 房総半島 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、磁気顕微鏡を用いた3次元磁気マッピングにより、古地磁気学の高精度化をはかり、数億年前の地層から地球磁場を高い信頼性をもって復元し、地球生命史への影響を解明する。特に、4~5.7億年前頃とされる地球の内核形成時期を明らかにするために、 火成岩と堆積岩を用いて、その前後の地球磁場強度と地球磁場逆転頻度の研究を進める。このため、走査型SQUID磁気顕微鏡の感度と解像度を向上を図る。
|
Outline of Annual Research Achievements |
産業技術総合研究所の走査型SQUID磁気顕微鏡について、SQUIDセンサと試料の間の最短距離を138μmに短縮することに成功し、高分解能化・高感度化に向けてさらに前進した。北海道春採湖で採取された過去数百年の年縞堆積物および津波堆積物について、珪藻化石・岩石磁気の分析が進んだ。津波堆積物は12~13世紀のGTS2,17世紀のGTS1,1843年十勝沖地震の天保津波に対応すると推定される。GTS2とGTS1はM9クラス、天保津波はM8クラスの地震による。珪藻はGTS2後は海水種が上位に向かって減少することがわかった。これは,GTS2津波によってバリアー砂堆が一時的に消失し、徐々に回復したことを示唆する。モンゴルで採取された試料について、火成岩試料の古地磁気分析と年代測定、堆積岩の岩相解析を進めた。IZZI-Thellier法による770Ma花崗岩の絶対古地磁気強度暫定結果は1.1-3.3μT、446Ma流紋岩の結果は9.6-12.5μTであり、いずれもZhou et al. (2022)と同じく現在の地球磁場強度よりも小さい値を示すが、信頼性テストを完全にはパスしないので、さらに分析を進める。西之島で2014-2015年溶岩薄片試料の自然残留磁化を交流消磁してSQUID磁気顕微鏡を用いてインバージョンによって磁化分布を求めた。バルク試料からもとめた自然残留磁化強度は39.8~43.4A/mであったが、ピクセル毎の磁化強度はバルク試料の平均値を中心に分布し、整合的であった。また、交流消磁により磁化分布曲線が段階的に減少しつつ変化する様子が確認された。地磁気逆転境界の前後から採取した房総半島堆積物試料について、300°Cまでの段階加熱による元素分布とSQUID磁気顕微鏡イメージから加熱による磁性鉱物の変質と自然残留磁化のunblockingの情報を解析中である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウィルス感染拡大により、2021年度に予定していたモンゴルでの試料採取が2022年度になったためモンゴル試料を用いた分析が若干遅れている。また、新型コロナウィルス感染拡大とその他の要因により液体ヘリウムの供給が不安定かつ価格が高騰しており、液体ヘリウムを必要とする走査型SQUID顕微鏡を用いた分析が若干遅れている。
|
Strategy for Future Research Activity |
磁気顕微鏡分析遅延を改善するために、補助金を液体ヘリウムに重点的かつ計画的に措置し、研究推進を行う。
|