Robust control of pneumatically-driven robot mimics the network of the nervous and vascular systems
Project/Area Number |
21H04544
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Medium-sized Section 20:Mechanical dynamics, robotics, and related fields
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
川嶋 健嗣 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 教授 (40300553)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川瀬 利弘 東京電機大学, 工学部, 准教授 (40633904)
宮嵜 哲郎 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 講師 (60734481)
曽我部 舞奈 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 助教 (80788951)
只野 耕太郎 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 准教授 (90523663)
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Project Period (FY) |
2021-04-05 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥41,210,000 (Direct Cost: ¥31,700,000、Indirect Cost: ¥9,510,000)
Fiscal Year 2024: ¥7,540,000 (Direct Cost: ¥5,800,000、Indirect Cost: ¥1,740,000)
Fiscal Year 2023: ¥7,540,000 (Direct Cost: ¥5,800,000、Indirect Cost: ¥1,740,000)
Fiscal Year 2022: ¥7,540,000 (Direct Cost: ¥5,800,000、Indirect Cost: ¥1,740,000)
Fiscal Year 2021: ¥18,590,000 (Direct Cost: ¥14,300,000、Indirect Cost: ¥4,290,000)
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Keywords | 流体駆動ロボット / 物理システムの計算による状態推定 / ロバスト制御 / 空気圧ゴム人工筋 / 省エネルギー駆動 |
Outline of Research at the Start |
流体駆動ロボットにおいて,各アクチュエータへ作動流体を伝達する配管群と供給圧力源をネットワーク化することで,模擬的な血管系を構成する. 血管系が経時的な変化を蓄積できる機能の模擬として,各アクチュエータでの複雑で多様な非線形応答,つまり物理システムを用いた計算をロボットの状態予測に用いる.これら模擬血管系からの情報と従来の神経系に相当するセンサ情報の双方を活用した多出力の数理モデルを提案する. このモデルを供給源の駆動制御に用いることで,省エネルギー駆動の実現とともに耐環境性に優れ,かつ動作支援ロボットにおける歩行から走行など大きな動作変化にも柔軟に対応できる制御の実現を目指す.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,流体駆動ロボットにおいて,各アクチュエータへ作動流体を伝達する配管群と供給圧力源をネットワーク化することで,模擬的な血管系を構成し,模擬血管系から推定した情報と従来の神経系に相当するセンサ情報の双方を活用したロバストな制御方法を提案することにある.本制御方法をロボットに実装し,省エネルギー駆動の実現とともに耐環境性に優れ,かつ動作支援ロボットにおける歩行から走行などの大きな動作変化にも柔軟な対応の実現を目指す.
本年度の第一目標は,空気圧ゴム人工筋を用いた歩行アシスト装置において,圧力情報から角度情報を推定する空気リザバー計算の精度向上の実現である.精度を向上する配管系,配管長や配管ネットワークの構成方法を実験によって探索した.次に歩行が周期的な運動であることに着目し,クラスタリングのアルゴリズムの導入によって,歩行状態の推定精度の向上のみならず,リアルタイムでの膝および腰部の関節角度と関節角速度の推定を実現した.
第二の目標は,リアルタイムに推定した関節の角度や角速度情報をフィードバック制御に用いることで,空気圧リザバー計算による状態推定によるアシスト制御の実現である.ロバスト性に優れた制御方法を検討,同システムに実装し,実験によってその有効性を定量的に評価した.特に歩容途中での速度変化や歩幅変化が生じた場合にも,アシスト制御が不安定とならず有効に作用することを目指した.定量的な評価として,複数の被験者に対して脚部の複数部位での筋電を計測し,また,非接触モーションセンサでの計測結果との比較を行った.その結果,提案した制御方法が有効であることを実験によって明らかにした.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の目標は,空気圧ゴム人工筋を用いた歩行アシスト装置において,圧力情報から膝および腰関節の角度および角速度を推定する空気リザバー計算の精度向上の実現と,それらの情報を用いたリアルタイムでの制御方法の提案とその有効性の確認である. 空気リザバー計算として片足に4本,両足で合計8本の空気圧ゴム人工筋を装着した際の接続配管長,配管径を種々変更し,また過去の利用するデータ数を変更して実験を行い,配管径が4㎜で過去150点のデータを使用した場合に推定精度が向上することが分かった.この成果は国際学会発表論文にまとめた.また,空気圧ゴム人工筋を用いた体幹トレーニングシステムを提案し論文として公表した(論文業績1).さらに,流体駆動ロボットのアクチュエータとして回転型機構を提案した(論文業績2). 第二の目標である,リアルタイム制御については,空気圧ゴム人工筋を用いた歩行支援システムを構成した.同システムは両足で4本の駆動用空気圧人工筋と8本の推定用空気圧人工筋で構成される.アシスト制御は足の振り上げを補助する単純なステップ入力ではあるが,8本の空気圧ゴム人工筋の圧力情報から空気圧リザバー計算によってリアルタイムに推定した関節角度情報を用いた制御を実現した.その成果はロボット系では最も権威のある国際学会で発表した.また,国内学会でも5件の発表を行った.特に歩行から走行に変化するような場合でもアシストを実現できるロバスト制御を実装し,その有効性を明らかにした.
以上,ほぼ予定通りに研究を進捗し,成果発表を行った.
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は,血管系を模倣した配管ネットワークの物理システムによる計算(空気リザバー計算)から,空気圧ゴム人工筋を用いた歩行支援システムの状態推定精度の向上を実現した.また,リアルタイムに状態推定を行い,フィードバック制御を実現した.
次年度の第一の目標としては,空気リザバー計算のさらなる精度向上と推定情報の拡張である.これまで単に空気圧ゴム人工筋と接続配管内の圧力情報を計測していたが,圧力情報を配管内にフィードバックするループを設けることでより複雑な現象を生成する.これによって推定精度の向上を目指す.数値計算と実験によってその方法を検討する.また,昨年度までは膝と腰関節の角度と角加速度の推定を実現した.本年度は空気リザバー計算を用いて歩行時の左右のバランス,歩幅や疲労度などの推定への拡張を目指す.
第二の目標は,リアルタイムの推定状態を用いた,より効果的で省エネルギーを実現するアシスト制御方法の提案と,実証実験の実施である.昨年度までは空気圧ゴム人工筋へのステップ的な入力によるアシスト力の生成を行っていたが,人間の歩行状態をモデル化し,目標トルクを計算し,それに追従する制御方法を提案する.これによって,アシスト率を絶えず一定にできる制御を実現するとともに,省エネルギー駆動の実現を目指す.さらに,装着者の疲労度の推定状態を用いて,アシスト率を可変にする制御方法の提案と実装を目指す.さらに,これまでは空気圧駆動を用いたソフトロボットによる下肢のアシスト装置の研究を行ってきたが,上肢のリハビリやトレーニングについての研究も進める予定である.
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Report
(3 results)
Research Products
(16 results)