Budget Amount *help |
¥42,250,000 (Direct Cost: ¥32,500,000、Indirect Cost: ¥9,750,000)
Fiscal Year 2024: ¥7,540,000 (Direct Cost: ¥5,800,000、Indirect Cost: ¥1,740,000)
Fiscal Year 2023: ¥9,880,000 (Direct Cost: ¥7,600,000、Indirect Cost: ¥2,280,000)
Fiscal Year 2022: ¥8,320,000 (Direct Cost: ¥6,400,000、Indirect Cost: ¥1,920,000)
Fiscal Year 2021: ¥16,510,000 (Direct Cost: ¥12,700,000、Indirect Cost: ¥3,810,000)
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Outline of Annual Research Achievements |
BaSi2ヘテロ接合型薄膜太陽電池の実現に向けて研究を行い、下記の成果を得た。 1. デバイスシミュレータを用いて、BaSi2光吸収層とヘテロ接合を形成した場合に、電子輸送層およびホール輸送層として機能する候補材料について調べ、光照射時の太陽電池特性を比較した。その結果、アモルファスSiCが電子輸送等として働くことが、分光感度特性およびシミュレーションから明らかになった。 2.ホール輸送層として期待されるMoO3, NiO, V2O5膜について、BaSi2とヘテロ接合を形成した場合に期待されるデバイス特性を計算し、MoO3膜が適していることが分かった。 3.AlドープZnOとBaSi2のヘテロ界面に、BaSi2と電子親和力の近いZnGeO膜を挿入することで、分光感度が向上することを明らかにした。また、印加する電圧の極性を変えることで、期待していた通り、ZnGeOは、BaSi2で生じた電子について障壁にならず、一方、ホールについては障壁になることを明らかにした。 4.スパッタ法で形成したBaSi2膜には、多数の酸素が含まれるため、不純物をドーピングしても伝導型やキャリア密度の制御がas-grown膜では達成できていなかった。そのような膜について、Ar雰囲気で1000度でアニールすることで、BドープBaSi2膜の場合、5分間のアニールにより、伝導型がn型からp型となり、アニール時間を大きくすることで、ホール密度が増加した。10分間のアニールにより、ドープしたBの約5割が活性化してホールを出すことが分かった。第一原理計算から、p型不純物であるBをドーピングした際、BaSi2中のSi四面体のSi原子の一部をBが置換しても、同じSi四面体のSiサイトに酸素が置換する場合には、n型になることが分かった。このため、アニールにより、p型伝導に変わるのは、酸素がSi四面体から出ていく一方、Bが留まるためと説明できる。
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