Project/Area Number |
21H04593
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Medium-sized Section 25:Social systems engineering, safety engineering, disaster prevention engineering, and related fields
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
桑名 一徳 東京理科大学, 創域理工学研究科国際火災科学専攻, 教授 (30447429)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢崎 成俊 明治大学, 理工学部, 専任教授 (00323874)
KIM WOOKYUNG 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 准教授 (40781852)
茂木 俊夫 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 准教授 (50392668)
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Project Period (FY) |
2021-04-05 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥41,860,000 (Direct Cost: ¥32,200,000、Indirect Cost: ¥9,660,000)
Fiscal Year 2024: ¥6,760,000 (Direct Cost: ¥5,200,000、Indirect Cost: ¥1,560,000)
Fiscal Year 2023: ¥7,020,000 (Direct Cost: ¥5,400,000、Indirect Cost: ¥1,620,000)
Fiscal Year 2022: ¥9,230,000 (Direct Cost: ¥7,100,000、Indirect Cost: ¥2,130,000)
Fiscal Year 2021: ¥12,090,000 (Direct Cost: ¥9,300,000、Indirect Cost: ¥2,790,000)
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Keywords | 粉塵爆発 |
Outline of Research at the Start |
可燃性粉体を取り扱うプロセスには粉塵爆発の危険がある.粉塵爆発事故を未然に防止するためには想定される事故のリスクを適切に評価することが重要であり,粉塵爆発現象の数値シミュレーションを活用することにより,リスク評価の精度向上が期待される.しかし,粉塵爆発は本質的に不均一な現象でモデルが複雑になるため,実プロセスの粉塵爆発シミュレーションは容易ではない.本研究では最近提案された粉塵爆発シミュレーションモデルの課題を克服し,さらに進化させることで,粉体プロセスの粉塵爆発リスク評価に実用できるシミュレーションモデルの確立を目指す.
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は,次の3つの項目を実施した.タスク1:基本解合成法による安全指標の予測,タスク2:単一粒子の燃焼サブモデルの構築および改善,タスク3:モデル検証のための実験実施およびデータ解析.それぞれの項目について,以下に記す. 【タスク1(基本解合成法による安全指標の予測)】 基本解合成法を用いて爆発下限濃度および最小着火エネルギーを理論予測し,既往の実験結果と比較した.モデルパラメータである粒子の着火温度および燃焼時間を適切に設定することにより,実用上十分な精度で安全指標を予測できることを確認した.また,これらの安全指標に及ぼす重力の影響を評価した.重力場において,下向き伝播における爆発下限濃度が上向き伝播における値よりも大きい(爆発しにくい)という結果を得た. 【タスク2(単一粒子の燃焼サブモデルの構築および改善)】 基本解合成法による数値シミュレーションで要求される,単一粒子の燃焼時間について理論的に検討した.表面反応および気相反応の両方を考慮したモデルを構築した.構築したモデルを用いて燃焼限界等の理論予測を実施し,既往の実験結果と比較した. 【タスク3(モデル検証のための実験実施およびデータ解析)】 通常重力および微小重力環境で粉塵爆発実験を実施した.粒子と燃焼波の同時観察を行い,燃焼波近傍での粒子の挙動を観察した.最小着火エネルギーの計測を実施し,粒子サイズ依存性について検討した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
数値シミュレーションによる安全指標の予測および実験結果との比較による予測精度評価,単一粒子の燃焼サブモデルの構築および妥当性評価,モデル検証のための実験実施のいずれの項目についても,おおむね計画通りに進行している.
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの検討では,静止気体中に浮遊した粉塵雲を対象として,最小着火エネルギーおよび爆発下限濃度について検討してきた.今後は,流れがある場を対象として同様の検討を行う.そして,過去の実験結果および本研究課題で取得予定の実験データと比較することで予測結果の妥当性を検証する.さらに,粒度分布など実験では自由に制御できないパラメータの影響について数値シミュレーション結果に基づいて考察する.また,カーボン系粒子のように表面燃焼および気相燃焼のどちらも可能な可燃性粉体粒子に対して,条件によって燃焼形態が遷移する挙動について検討する.これにより,幅広い条件に対して数値シミュレーションが可能になる.以上の理論的検討に加えて,モデル検証に資する実験データを取得する.実験により取得する爆発下限濃度や最小着火エネルギーを数値シミュレーションによる予測結果と比較する.流れの影響や重力による粒子落下の影響について評価することを試みる.
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