Project/Area Number |
21H04628
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Medium-sized Section 27:Chemical engineering and related fields
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
馬越 大 大阪大学, 大学院基礎工学研究科, 教授 (20311772)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅 恵嗣 東北大学, 工学研究科, 准教授 (00709800)
高瀬 隼 鹿児島大学, 理工学域工学系, 助教 (20982432)
渡邉 望美 大阪大学, 大学院基礎工学研究科, 助教 (40892683)
松根 英樹 宮崎大学, 工学部, 准教授 (10380586)
塩盛 弘一郎 宮崎大学, 工学部, 教授 (80235506)
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Project Period (FY) |
2021-04-05 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥37,180,000 (Direct Cost: ¥28,600,000、Indirect Cost: ¥8,580,000)
Fiscal Year 2024: ¥5,460,000 (Direct Cost: ¥4,200,000、Indirect Cost: ¥1,260,000)
Fiscal Year 2023: ¥6,110,000 (Direct Cost: ¥4,700,000、Indirect Cost: ¥1,410,000)
Fiscal Year 2022: ¥5,460,000 (Direct Cost: ¥4,200,000、Indirect Cost: ¥1,260,000)
Fiscal Year 2021: ¥14,690,000 (Direct Cost: ¥11,300,000、Indirect Cost: ¥3,390,000)
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Keywords | Bio-Inspired化学工学 / 自己組織化膜 / 多孔性高分子担体 / キラル / マルチスケール複合材料 / Bio-Inspired / 化学工学 / 自己組織系 / リポソーム / 界面現象 / DDS / Cryoポリマー粒子 / ベシクル / 自己組織化材料 / 異相系界面 / 分子秩序 / 液-液系界面 / 液-固系界面 |
Outline of Research at the Start |
これまでに,適切にデザインした自己組織系膜場で,特異的な機能(例 分子認識/変換機能)を誘導・制御できる事を明らかにしており,自己組織化膜構造体を固定化した分離担体(Membrane-on-Membrane)を設計開発してきた.両者を【融合】した革新的な分離技術を確立し,ケーススタディとしてプロセス開発への応用の可能性を検討する. 特に,両親媒性触媒/分子(4級アンモニウム系触媒, 脂肪酸系界面活性剤など)を,(1)液液界面(油相-水相系),ならびに,(2)固液界面(cryoゲル), (3) Cubosomalゲルに機能化し,高度な分子変換能・分子認識能を誘起・制御する手法を明らかにする.
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Outline of Annual Research Achievements |
本申請課題は、従来の化学プロセスで活用される「異相系」の界面を、分子が秩序高く配向する「自己組織系」に置き換えることにより、エンタルピー駆動型プロセスをエントロピー駆動型プロセスに変革することを大目的とする。2022年度は、(i)「自己組織系」界面の物性評価、ならびに、(ii)「固液系-自己組織系融合材料」の開発の重点課題のうち、特に(ii)注力して検討を進めた。前者は、時間分解蛍光スペクトル解析手法(TRES)の開発について検討し、現在、原著論文として投稿準備中である。従来から多用されるベシクル型自己組織系のみならず、Cubosome、Cataniosomeなどの新規材料、さらに、(ii)で開発した固相-自己組織系融合材料の表面特性解析ツールとして有効である事を明らかにした。後者の(ii)は、2種類の担体を対象にして検討した。その一つであるCubosomalゲルについては、ゲル表層を各種両親媒性界面活性剤(ハイドロコルチゾンほか)で修飾することに成功した。本申請課題のメインでもある固相担体については、まず土台となる高分子材料の調製方法を抜本的に見直しした。その結果、逆ライデンフロスト現象を活用したCryo高分子粒子調製方法を新たに開発して、親水性、疎水性の表面特性に関わらず、同様の物性(メソ-マクロ孔、柔軟性、可逆性、ほか)を有するポリマー粒子を合成することに世界で初めて成功した。さらには、リン脂質2分子膜を被覆して、(i)の方法で物性解析を検討した結果、マクロ的な物性の変化(例 圧密変化、伸縮変化など)に応じて、メソスケール物性の変化(例 疎水性、水和状態など)を惹起できることを初めて示した。この知見は、メカノケミカル制御可能な新規な分離担体が設計開発可能であることを示している。予定通り、研究が進捗しているが、副産物として、予期せず、新規な手法を確立することに成功した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画に記載した、(i)自己組織系界面の解析手法の確立、および、(ii)固液系-自己組織系融合担体の調製方法の確立、いずれも、順調に研究データを取得している。(i)については、2023年度中に複数の学術論文として公表する予定である(Global TRES解析手法)。(ii)については、前段階のポリマー調整法の検討の際に、新規な方法論(Leidenfrost現象を活用するクライオゲル調製方法)の確立に至り、また、その後の検討の結果、脂質膜被覆単体のメカノケミカル制御性を初めて明らかにした。当初想定の応用は勿論、異なる分野へのお応用も期待される。
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Strategy for Future Research Activity |
現時点では、特に問題は発生しておらず、当初予定通り、研究計画を推進する。実際に、固液系-自己組織系融合材料を調製する手法、また、メソ-マクロ物性を解析して制御する手法は既に確立した。2022年度で得られた材料や方法論は、計画当初の想定を上回るパフォーマンスを示す可能性があるため、特定ケーススタディとして、重点的な検討を予定している。しかしながら、客観的な視点・思考を忘れずに、着実にデータ取得に専念したい。2023年度では上記のの上位概念をターゲットに入れながら、当初計画通り、工業利用可能な材料としての可能性を検討するための検討を、着実に進めていく。
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