Project/Area Number |
21H04713
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Medium-sized Section 38:Agricultural chemistry and related fields
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
木岡 紀幸 京都大学, 農学研究科, 教授 (90234179)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿部 雄一 岐阜大学, 糖鎖生命コア研究所, 特任准教授 (30731632)
長尾 耕治郎 京都薬科大学, 薬学部, 准教授 (40587325)
小段 篤史 京都大学, 高等研究院, 特定助教 (80360543)
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Project Period (FY) |
2021-04-05 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥41,990,000 (Direct Cost: ¥32,300,000、Indirect Cost: ¥9,690,000)
Fiscal Year 2024: ¥6,630,000 (Direct Cost: ¥5,100,000、Indirect Cost: ¥1,530,000)
Fiscal Year 2023: ¥10,920,000 (Direct Cost: ¥8,400,000、Indirect Cost: ¥2,520,000)
Fiscal Year 2022: ¥10,920,000 (Direct Cost: ¥8,400,000、Indirect Cost: ¥2,520,000)
Fiscal Year 2021: ¥13,520,000 (Direct Cost: ¥10,400,000、Indirect Cost: ¥3,120,000)
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Keywords | 接着斑 / 細胞外マトリックス / 細胞分化 / メカノバイオロジー / コラーゲン / 細胞接着 |
Outline of Research at the Start |
多細胞生物では、細胞外環境(コラーゲン等の細胞外基質など)が細胞の機能や分化を調節する。細胞外環境の異常、例えば細胞外基質の「硬化」は分化異常や疾患につながる。したがって多細胞生物の根幹の理解と疾患の予防には、細胞外環境を感知する仕組みの解明が必須である。申請者はこれまで細胞外基質の「硬さ」を感知するセンサー分子を明らかにしてきた。本研究では、これまでに確立している接着斑単離技術を軸にタンパク質や脂質の網羅的分析技術を利用することで、細胞外基質の硬さによる細胞機能制御機構を包括的に理解し、またそれを利用して幹細胞の脂肪細胞や骨芽細胞への分化を調節するための応用的基盤を構築する。
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Outline of Annual Research Achievements |
多細胞生物(動物)では、細胞外環境(細胞周囲に存在するコラーゲン等の細胞外基質など)が細胞の機能や分化を調節する。特に細胞外基質の「硬化」は間葉系幹細胞の分化方向性を変化させ、また、がんの悪性化を引き起こす。このため、多細胞生物の根幹の理解と疾患の新たな予防法の開発には、細胞外基質の硬さを感知する仕組みの解明が必須である。本研究では、細胞外基質の硬さによる細胞機能制御機構を包括的に理解するために、接着班プロテオームを起点とした新規鍵分子の同定、接着斑細胞膜脂質の組成分析からの解析、ビンキュリン-SORBS1/3の構造生物学的解析、硬さ感知モジュレーター系の構築の4つのアプローチから研究を進めている。 本年度は、接着斑プロテオームの結果からYAPの標的遺伝子の発現を変化させる候補の中から、硬さを感知するセンサー分子の有無で接着斑への濃縮が変化するものを探索したが、いずれの候補もはっきりとした濃縮の変化を示さないことがわかり、別の方法で重要な候補を絞る必要が示された。またSORBS1の発現が間葉系幹細胞の分化に関わる分子の発現を調節していることがわかった。 ビンキュリンとSORBSを哺乳類細胞から精製し、それらの複合体解析への原子間力顕微鏡の適用について検討した。さらに、精製したSORBS1とSORBS3のビンキュリンへの親和性を表面プラズモンセンサ法などにより評価するための条件を引き続き検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
接着斑プロテオームの絞込みが想定通りには進まず、新たな方法を検討する必要が生じてきたが、一方でビンキュリンとSORBSの構造についての原子間力顕微鏡の適用についての検討などが着実に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
SORBS1の発現の有無で間葉系幹細胞の分化に関わる分子の発現が変化することが明らかになってきたので、硬さとの関連を検討する。また、ビンキュリンとSORBSの精製とそれらの複合体の解析について、現在進めている原子間力顕微鏡による分析手法の検討を進める。
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