Project/Area Number |
21H04875
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Medium-sized Section 60:Information science, computer engineering, and related fields
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
加嶋 健司 京都大学, 情報学研究科, 准教授 (60401551)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
蔡 凱 大阪公立大学, 大学院情報学研究科, 教授 (20728266)
河野 佑 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 准教授 (40743034)
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Project Period (FY) |
2021-04-05 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥41,470,000 (Direct Cost: ¥31,900,000、Indirect Cost: ¥9,570,000)
Fiscal Year 2024: ¥9,620,000 (Direct Cost: ¥7,400,000、Indirect Cost: ¥2,220,000)
Fiscal Year 2023: ¥9,490,000 (Direct Cost: ¥7,300,000、Indirect Cost: ¥2,190,000)
Fiscal Year 2022: ¥9,620,000 (Direct Cost: ¥7,400,000、Indirect Cost: ¥2,220,000)
Fiscal Year 2021: ¥8,190,000 (Direct Cost: ¥6,300,000、Indirect Cost: ¥1,890,000)
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Keywords | 制御理論 / 統計的学習理論 / 機械学習 / 最適化 |
Outline of Research at the Start |
潤沢なデータと機械学習を活用した制御システム設計は,非線形性や環境の変化への柔軟な対応力を有し,今後さらなる適用範囲の拡大が期待されている.一方で, IoT(Internet of Things)に代表される対象の大規模複雑化やプライバシーの問題により,今後は「いかにデータおよびドメイン知識を取得するか」が重要な課題となると予想される.そこで本研究では,情報の取得戦略も包括的に扱うことができる形でシステム制御理論と統計的学習理論を融合した基盤数理を創生し,取得前データの価値の定量化やデータ化が困難な「現場の知見」の系統的な活用のための方法論を確立することを目指す.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では機械学習手法に簡単には組み込めないダイナミクス特有のドメイン知識を活用したモデリング手法を開発することを目指している。これに関して、推論困難性を有効活用するプライバシー保護手法の提案、離散事象システムにおけるデータ駆動制御、可制御性指標のスパース最適化にもとづくネットワーク制御系設計、動的システムにおけるエントロピーと最適輸送の関係性の解明と活用、ガウス過程回帰とコントラクション理論に基づく新しい安定性解析、などの理論構築を行った。例として、ガウス過程回帰とコントラクション理論に基づく結果においては、データから得られるベクトル場の局所的安定性情報が動的システムの(大域的)安定性を意味するわけではないという統計的学習とシステム制御理論のギャップを、適切な線形行列不等式を解くことで埋められることを示している。また、ベイズ推定の意味での先見情報を動的システムの状態推定へ活用する手法を提案し、デジタルツインの構築を目指した産学連携共同研究を通じてその実用的有用性も確認している。これらの成果として、システム制御分野のトップジャーナル(IEEE Transaction on Automatic ControlやAutomaticaなど)を多く含む10編以上の査読つき国際論文誌を出版した。また、3編のサーベイ記事を執筆し、3件の一般向けの招待講演を行うなど、成果のアウトリーチにも注力している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
前項で述べたように、予定していた結果を順調に導出し、適切なタイミングで出版をおこなっている。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究では機械学習手法に簡単には組み込めないダイナミクス特有のドメイン知識(以下では非データ型ドメイン知識と呼ぶ)を活用したモデリ ング手法を開発する。本年度は、可安定性という制御理論ならではのドメイン知識が動的モデル学習においてもたらす帰納バイアスを解析した 前年度までの結果を発展させて、ネットワークシステムに対するモデリング手法を確立する。また、最適輸送理論、最大エントロピー制御に関 する研究も着実に進んでいるため、継続的に論文投稿をおこなう。応用においては、オピニオンダイナミクスを専門とする研究員を昨年度に引 き続き雇用し、ネットワークモデリング手法の有効性を検証する。 一方で、並行してCyber Physical Systemsなどの数理モデルにおいて頻出する微分/差分方程式では捉えづらい論理演算を内包するダイナミク ス(離散事象システム)に対するデータ駆動型システム制御理論の構築に関する研究も継続する。具体的には、前年度に世界に先駆けて提案した データ有用性の概念にもとづいて、データ駆動設計手法を体系化・論文化をすすめる。また、昨年度雇用していた研究員との共同研究を継続し 、オパシティやプライバシーに関する新規課題も設定する。 さらに、前年度に連合学習(federated learning)に関する計画外の研究も実施し、一定の成果が得られたため、その発展可能性を検討する。
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