Project/Area Number |
21H04904
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Medium-sized Section 61:Human informatics and related fields
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Research Institution | Kyoto University (2024) Ritsumeikan University (2021-2023) |
Principal Investigator |
谷口 忠大 京都大学, 情報学研究科, 教授 (80512251)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
萩原 良信 創価大学, 理工学部, 准教授 (20609416)
谷口 彰 立命館大学, 情報理工学部, 講師 (70831387)
ElHafi Lotfi 立命館大学, 総合科学技術研究機構, 准教授 (90821554)
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Project Period (FY) |
2021-04-05 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥41,860,000 (Direct Cost: ¥32,200,000、Indirect Cost: ¥9,660,000)
Fiscal Year 2024: ¥8,190,000 (Direct Cost: ¥6,300,000、Indirect Cost: ¥1,890,000)
Fiscal Year 2023: ¥8,190,000 (Direct Cost: ¥6,300,000、Indirect Cost: ¥1,890,000)
Fiscal Year 2022: ¥8,190,000 (Direct Cost: ¥6,300,000、Indirect Cost: ¥1,890,000)
Fiscal Year 2021: ¥9,100,000 (Direct Cost: ¥7,000,000、Indirect Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 機械学習 / ソフトコンピューティング / 記号創発 / コミュニケーション創発 / 確率的生成モデル |
Outline of Research at the Start |
人間の持つ記号システムは静的に存在するものではなく動的に変化する.従来のマルチモーダルカテゴリ形成に基づく語彙獲得やパターン認識は教示を行う人間の記号システムを固定的なものと近似し,その創発的動態を無視してきた.本研究では人間とロボットの記号的相互作用を通した学習を記号創発システムの枠組みで定式化し,「人間とロボットがタスクと協調に必要な記号システムを共に創っていく」という記号創発システムに基づく共創的学習の基盤を創成する.その有効性は家庭の掃除を行うサービスロボットを例として,創発した記号により人間とロボットが協調的にタスク達成する実験により示す.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では記号創発システム論に基づく人間ロボット融合系の共創的学習理論の基盤創成を目指して研究推進を行った。本研究は以下の4つの研究項目から構成される。 [課題1] マルチモーダル表現学習に基づくロボット間の記号創発、[課題2] 複数の人間における記号創発のモデル分析とダイナミクス検証、[課題3] 人間とロボット融合系における共創的学習の創成、[課題4] サービスロボットにおける共創的学習の応用、である。 [課題1]に関しては先行研究のモデルを拡張し、N体以上の複数のエージェントに再帰的なコミュニケーションを導入し、記号創発により分散的なベイズ推論として記号創発が可能となる手法を論文として出版した。マルチモーダルな深層生成モデルへと拡張し、その際のマルチモーダル情報の統合手法と、記号創発の性能依存性に関して明らかにした。また[課題2] に関しては実験記号論に基づく被験者実験を行い、人間が自然と分散ベイズ推論を行っているだろうことを支持する結果を得て、この内容を論文として出版した。[課題3] に関しては人間とロボット融合系における共創的学習に関わる実験を行い、仮説を支持する結果を得た。これについては論文出版準備中である。[課題4]に関しては予備的検証を進めた。 本年度は特に、当初の計画を超えて、記号創発システム論の感情記号の創発や、精神医学への応用や、強化学習への応用などに関しても、議論の展開を得ることができた。また、展望論文を出版し、本研究から拓かれる展望に関して広く議論を深めることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
実施計画に示した課題を概ね達成しており、記号創発を集合的予測符号化として捉える理論を深化させることができた。また当初想定していた以上の多くの研究者との学際的な連携関係を構築し,申請時には計画していなかった展開にまで発展しており,当初の計画以上の進展を果たしていると言える.
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画に従い、当該研究課題を推進していく。[課題1] マルチモーダル表現学習に基づくロボット間の記号創発に関しては、言語の構成性や分布意味論との関連性に着目し、表現学習と記号創発の関係性のみならず、世界モデルと大規模言語モデルとの関係にまで議論を拡張していく。[課題2] 複数の人間における記号創発のモデル分析とダイナミクス検証に関しては、人間の被験者の認知特性と共同注意名付けゲームにおける振る舞いの関係性に関して実験記号論的な実験を推進する。[課題3] 人間とロボット融合系における共創的学習の創成に関しては、人間機械混成系での実験を行い人間とロボットの間の記号創発が分散的ベイズ推論として機能することを実験的に明らかにする。[課題4] サービスロボットにおける共創的学習の応用に関してはコミュニケーションロボットや半自律ロボットを対象に記号創発の工学的応用の方法論を探究していく。
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