Project/Area Number |
21H04952
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Medium-sized Section 90:Biomedical engineering and related fields
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
鄭 雄一 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 教授 (30345053)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大庭 伸介 大阪大学, 大学院歯学研究科, 教授 (20466733)
酒井 崇匡 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 教授 (70456151)
北條 宏徳 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 准教授 (80788422)
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Project Period (FY) |
2021-04-05 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥40,950,000 (Direct Cost: ¥31,500,000、Indirect Cost: ¥9,450,000)
Fiscal Year 2024: ¥8,840,000 (Direct Cost: ¥6,800,000、Indirect Cost: ¥2,040,000)
Fiscal Year 2023: ¥10,660,000 (Direct Cost: ¥8,200,000、Indirect Cost: ¥2,460,000)
Fiscal Year 2022: ¥10,140,000 (Direct Cost: ¥7,800,000、Indirect Cost: ¥2,340,000)
Fiscal Year 2021: ¥11,310,000 (Direct Cost: ¥8,700,000、Indirect Cost: ¥2,610,000)
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Keywords | 骨再生 / 幹細胞 / 1細胞解析 / バイオマテリアル / 一細胞解析 / hPSCs / 骨誘導 / ヒト多能性幹細胞 / ゲノム編集 |
Outline of Research at the Start |
これまで再生医療の基礎研究では、主に齧歯類がモデル動物として用いられてきましたが、ヒトと齧歯類の間で骨再生性シグナルに対する反応性が異なることが分かってきました。そこで本研究では、当研究室が確立したヒト多能性幹細胞の三次元骨組織誘導法を用いて、ヒト骨発生機構を解明します。ヒトとマウスの骨発生機構の比較解析をすることで、ヒト骨発生に重要なシグナル因子を明らかにします。さらに、得られたシグナル因子をバイオマテリアルと統合することで、骨再生性足場ユニットを創製し、骨再生効果を実証します。これによりヒト骨発生機構の理解に基づく新たな骨組織再生法の確立を目指します。
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は、これまでに行った一細胞マルチオーム解析(Single Cell RNA-seq+Single Cell ATAC-seq)により得られた候補因子について、機能喪失実験系を用いて、骨発生に重要な有望因子群を同定した。具体的には、ヒト間葉系幹細胞において、候補遺伝子に対するsiRNAレンチウイルスを導入し遺伝子ノックダウンを行った。RT-qPCRにより遺伝子ノックダウン効果を確認した後、Bulk RNA-seq解析による遺伝子発現解析を行った。その結果、転写因子ZEB2のノックダウンにより、ALP、IBSP、SP7などの骨芽細胞分化マーカーの発現が有意に抑制されることが明らかになった。さらに、ZEB2の骨組織における発現を組織学的に解析する目的でRNA scopeを行った。その結果、ヒト多能性幹細胞由来骨組織において、ZEB2はSP7陽性骨芽細胞に一部共局在していた。マウス胎児骨組織においても同様の結果が得られた。 次に足場材料として、本研究チームが開発中のTetra-PEGゲルを用いた検討を行った。その結果、水溶性高分子であるPEGの網目が大量の水を保持したPEGハイドロゲルにおいて、新しい相分離現象「ゲル・ゲル相分離」(Gel-Gel Phase Separation,GGPS)を発見した。ゲル・ゲル相分離により、希薄ゲルの中に100マイクロメートル程度の濃厚ゲルの繊維状網目が張り巡らされ、細胞外マトリックス類似のスポンジ構造を持つ「ゲル・ゲル相分離材料」が形成されることが示唆された。さらに、ゲル・ゲル相分離材料をモデル動物の皮下に埋め込んだところ、周囲から細胞が入り込み、血管を含む脂肪組織が形成された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
骨発生に重要な新規転写因子を同定した。さらに再生医療への応用が期待される新規ハイドロゲルの開発に成功しつつある。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の予定通り研究を進める。新規転写因子については、そのin vivo機能解析のためノックアウトマウス解析を行う。また、新規ハイドロゲルを用いた骨再生効果の検証を進める。
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