Project/Area Number |
21H04984
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (S)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Broad Section A
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
山内 和也 帝京大学, 付置研究所, 教授 (70370997)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
槇村 浩一 帝京大学, 公私立大学の部局等, 教授 (00266347)
植月 学 帝京大学, 付置研究所, 准教授 (00308149)
守川 知子 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 准教授 (00431297)
佐藤 剛 東京都市大学, 環境学部, 教授 (00468406)
藤崎 竜一 帝京大学, 医療技術学部, 准教授 (00527442)
岩井 俊平 龍谷大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (10392549)
小森 次郎 帝京平成大学, 人文社会学部, 准教授 (10572422)
押鐘 浩之 神奈川工科大学, 研究推進機構, 研究員 (10727283)
高橋 英海 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (20349228)
影山 悦子 名古屋大学, 人文学研究科, 准教授 (20453144)
山藤 正敏 独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究所, 企画調整部, 主任研究員 (20617469)
吉野 裕 日本大学, 文理学部, 教授 (20742092)
吉田 豊 帝京大学, 付置研究所, 教授 (30191620)
高柳 妙子 東京女子大学, 現代教養学部, 特任准教授 (30444706)
福井 淳哉 帝京大学, 文学部, 准教授 (40583349)
アレシャフニ ムハンマドマハディ 帝京大学, 公私立大学の部局等, 助教 (40725818)
櫛原 功一 帝京大学, 付置研究所, 准教授 (50642526)
井谷 鋼造 京都大学, 文学研究科, 名誉教授 (60144309)
中山 誠二 帝京大学, 付置研究所, 教授 (60574142)
佐藤 一朗 帝京大学, 公私立大学の部局等, 講師 (60613388)
望月 秀和 帝京大学, 付置研究所, 研究員 (60643161)
金井 拓人 帝京大学, 付置研究所, 講師 (60779081)
柿沼 陽平 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (70633311)
藤澤 明 帝京大学, 付置研究所, 准教授 (70720960)
淺山 敬 帝京大学, 医学部, 教授 (80431518)
上田 たかね 帝京大学, 医学部, 講師 (80459312)
赤司 千恵 帝京大学, 付置研究所, 助教 (80633388)
大谷 育恵 京都大学, 白眉センター, 特定助教 (80747139)
平野 修 帝京大学, 付置研究所, 研究員 (90620865)
齊藤 茂雄 帝京大学, 文学部, 講師 (70634690)
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Project Period (FY) |
2021-07-05 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥190,710,000 (Direct Cost: ¥146,700,000、Indirect Cost: ¥44,010,000)
Fiscal Year 2024: ¥30,810,000 (Direct Cost: ¥23,700,000、Indirect Cost: ¥7,110,000)
Fiscal Year 2023: ¥31,590,000 (Direct Cost: ¥24,300,000、Indirect Cost: ¥7,290,000)
Fiscal Year 2022: ¥29,510,000 (Direct Cost: ¥22,700,000、Indirect Cost: ¥6,810,000)
Fiscal Year 2021: ¥56,160,000 (Direct Cost: ¥43,200,000、Indirect Cost: ¥12,960,000)
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Keywords | アク・ベシム / スイヤブ / 農耕都市 / 遊牧民 / シルクロード |
Outline of Research at the Start |
キルギス共和国アク・ベシム遺跡を体系的かつ組織的に発掘し、遺跡の成立から衰退までの詳細な復元をめざす。本遺跡は5世紀にシルクロードの交易の民、イラン系ソグド人が植民・建設した都市であり、7世紀後半には唐の軍事拠点(砕葉鎮城)が隣接地区に建設された。この地域は交易を担った農耕都市定住民と遊牧民、そして異なる宗教が接触・共存した場所でもあるが、その接触交流、唐王朝や諸宗教との対立あるいは共存関係については多くが未解明である。本研究はその総合的解明を目指し、長期的計画のもとに諸分野の最前線の研究者が集い、学際的かつ多角的にアク・ベシム遺跡と周辺の草原地域の歴史や人の営みの全貌を明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
①総括班:全体の調整を行い、シルクロード学研究会を夏冬2回開催した。特に、2023年度冬期はキルギス・ジョージア・イギリスから研究者を日本に招聘し、国際シンポジウムを開催した。②考古学班:春期に遺跡の発掘調査を、夏期に遺物整理を行った。年度末に2022年度・2023年度の発掘調査報告書をまとめて刊行。また夏期に遊牧民関連遺跡の発掘調査を行った。③美術史・建築史班:春期に龍谷大学と連携して遺跡の発掘調査を継続。④生物考古学班:春期の発掘で出土した動物骨および植物種子を夏期に現地で整理し、業者に委託して科学分析を行った。⑤文化財科学班:夏期に出土遺物(とくに金属製品)の化学分析と保存修復を継続。⑥考古医科学班:夏期にキルギスにおける民間療法に利用されている薬草について調査を継続。⑦考古医科学班:春期に遺跡で土中から微生物を抽出する方法を現地調査。⑧地理学・民俗学班:現地地形調査、水利用の歴史的変遷に関する現地調査;夏期に現地の聞き取りによる伝統的な民間療法・民間信仰の調査を継続。⑨文献史学・宗教学班:遺跡から発掘された銘文の解読調査を夏期に行った。一般向けの書籍である『シルクロードのコイン』の編集を行った。 新たな展開については下記の通り:①天山シルクロード:昨年に引き続き、夏期に天山山脈のルート調査を行なった。②国際的な調査の拡大:昨年のロンドン大学も継続して遺跡調査に参加したほか、ジョージア・ウクライナ・ロシアからも研究者が調査に参加した。③一般向け概説論文集の刊行:成果の還元として、勉誠出版の「アジア遊学」シリーズから、『アク・ベシム(スイヤブ)』を刊行することが決まり、編集作業を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
【現地調査の進展】①アク・ベシム遺跡での発掘調査:今年度の調査により、遺跡の都市構造を解明する大きな手がかりを得た。あわせて分担者による現地調査も順調に進展している。②天山シルクロード: 昨年に引き続き、天山山脈を南北に越えるルートを解明するため天山山中の踏査を行った。国境付近の調査事例は少なく、シルクロード上の交通路解明に寄与することが期待される。③本研究の国際性:昨年に引き続き、ロシアやカザフスタン、イギリス(ロンドン大学)の研究者が調査へ参加した。継続的な国際研究の進展により、本研究の国際的注目度が高まるものと思われる。また、本年もジョージアの若手研究者を発掘調査に招へいし、人材育成と技術移転に貢献した。 【研究成果の社会還元】一般読者にも成果を還元するために、『シルクロードのコイン』と、『アク・ベシム(スイヤブ)』の刊行作業が進展している。両者ともに2024年度中に刊行される予定である。 【シルクロード研究のプラットフォームとしての役割】本研究の成果を公開する場として、毎年2回「シルクロード学研究会」を継続して開催している。2023年度は、現地参加者・オンライン参加者を合わせて、夏期に154名、冬期に167名が参加する大規模な研究会に成長し、シルクロード学を牽引する存在となっている。また、冬期には国際シンポジウムを開催して国際的な学術交流にも貢献している。
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Strategy for Future Research Activity |
【考古学班】2024年度以降も継続して、農耕都市空間および遊牧民世界での発掘調査を春期と夏期に実施する。大雲寺の存在と位置を確認する。また、あらたな調査区で発掘を行ない、文献に残されている2024年度については、農耕都市空間での発掘調査に加え、草原と山麓地帯に展開する遊牧民遺跡の発掘調査を継続する。 【その他の研究班】考古学班の発掘調査によって得られる資料を分析し、その成果を考古学班に還元し、協力してスイヤブの全体像を解明するが、必要に応じて現地調査を実施する。 【論文投稿と学会発表】代表者および各分担者は、引き続き国内外において関連論文の執筆・投稿や学会発表を積極的に行なう。 【最終報告書の準備】各研究班は研究成果を蓄積し、本研究の最終報告書に反映させる。各研究班の成果を統合し、本研究の重点的な目標の1つである「スイヤブ・モデル(農耕都市定住民と遊牧民との共存関係モデル)」の構築を目指し、最終的な成果の1つとする。 【研究成果の社会還元】 ①「シルクロード学研究会」:これまでも1年に2回のペースで開催してきたが、今後も継続する。とくに、7月の研究会では春季の発掘調査の報告を行う。オンライン配信を併用するハイブリッド開催で行う。②社会還元:本研究の内容を一般読者にも広く還元するために、2024年度に本研究の成果を紹介する研究概説書を2冊刊行する予定である。③動画の公開: 2024年度以降も、調査の動画を撮影・編集しインターネット上で公開する。この動画には解説字幕を付すが、日・英・露・中・キルギス語に翻訳して公開する。④ホームページの充実:帝京大学広報課と連携して、本研究の成果をインターネット上で積極的に公開する。
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Assessment Rating |
Interim Assessment Comments (Rating)
A-: In light of the aim of introducing the research area into the research categories, the expected progress in research has been made on the whole though a part of it has been delayed.
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