Project/Area Number |
21H05016
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (S)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Broad Section D
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
水口 将輝 名古屋大学, 未来材料・システム研究所, 教授 (50397759)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野 新平 一般財団法人電力中央研究所, 材料科学研究所, 上席研究員 (30371298)
大江 純一郎 東邦大学, 理学部, 教授 (40510251)
小野 寛太 大阪大学, 大学院工学研究科, 教授 (70282572)
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Project Period (FY) |
2021-07-05 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥193,570,000 (Direct Cost: ¥148,900,000、Indirect Cost: ¥44,670,000)
Fiscal Year 2024: ¥23,400,000 (Direct Cost: ¥18,000,000、Indirect Cost: ¥5,400,000)
Fiscal Year 2023: ¥23,920,000 (Direct Cost: ¥18,400,000、Indirect Cost: ¥5,520,000)
Fiscal Year 2022: ¥38,610,000 (Direct Cost: ¥29,700,000、Indirect Cost: ¥8,910,000)
Fiscal Year 2021: ¥84,240,000 (Direct Cost: ¥64,800,000、Indirect Cost: ¥19,440,000)
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Keywords | ナノ超構造 / スピントロニクス / スピンカロリトロニクス / 異常ネルンスト効果 / 磁性材料 |
Outline of Research at the Start |
スピンと熱の相関を扱う「スピンカロリトロニクス」とよばれる新しい研究分野が注目を集めている。この研究は、スピン角運動量の流れとして定義される「スピン流」と熱の相互作用を扱うものであり、興味深い物理が豊富にあるのに加え、スピンの概念を取り入れることによる新しい熱電変換素子や冷却素子などへの応用展開が期待されている。そこで、本研究ではナノメートルサイズの磁性構造を作製し、熱とスピンの相関現象に関連する革新的な物理を解明し、その機能を極限まで引き出す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、ナノスケールの磁性ナノ超構造を基軸とし、熱とスピンの相関現象に係る革新的な物理を解明しその機能を極限まで引き出すことである。今年度は、スパッタリング法によりさまざまな組成比を有するCo-Ge薄膜を作製し、異常ホール効果および異常ネルンスト効果を室温で測定した。Geの添加量を増加させたところ、異常ホール効果、異常ネルンスト効果ともに組成に依存して大きな変化が見られた。特に異常ネルンスト効果は650 nV/Kまで上昇した。この値はCo単層膜よりも大きな値であり、ナノ構造が異常ネルンスト効果を上昇させたと考えられる。また、Nb単層膜及びNb/Fe 2層膜を作製し、薄膜面直に熱勾配を、薄膜面内に外部磁場を印加した状態で、超伝導転移温度付近およびそれ以下の温度でのネルンスト効果を測定した。Nb単層膜では、温度の上昇に従い、ネルンスト効果に起因すると思われるピーク構造が消失していく傾向が見られた。一方、Nb/Fe 2層膜ではNb単層膜とは異なる電圧プロファイルが観測された。これはFeからNbへスピン流が注入されることにより生じた逆スピンホール効果が重畳しているためであることが分かった。さらに、磁気フラストレーション系におけるスカーミオン構造の特徴量である「トポロジカルチャージ」を円偏光照射によって制御できること理論的に示した。円偏光によって、磁気スカーミオン構造のトポロジカルチャージの符号を揃えることができることが分かった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
グラニュラー構造や多層構造などのナノ超構造における熱電機能の制御や増大化などの研究がおおむね計画通りに進んでいる。また、今年度の目標であった異常ネルンスト効果の電圧制御に関する研究も順調に進んでいる。さらに、磁性体中の熱電効果の理論的解析や、計測とマテリアルズインフォマティクスとの組み合わせによる解析の効率化も着実に進んでおり、その進捗度もおおむね順調であるため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、ポーラス構造のデザインと創製に着手する。気相成長法あるいは金属溶湯脱成分法を適用することにより、多孔質薄膜あるいは多孔質バルク構造を作製する。成長条件を変化させることにより、さまざまな気孔率を有した多孔質構造の作製を進める。また、化学的手法により、磁性半導体量子ドット集合体の作製を行う。作製条件を最適化することにより、量子ドットのサイズの分散が小さな集合体を得る。作製した磁性ナノ超構造の結晶性、微細構造、および構成組成を、X線回折、走査電子顕微鏡、電子線マイクロアナライザなどにより解析する。これらの磁性ナノ超構造に用いる材料や微細構造の選定のための設計指針を、VASPを用いた第一原理計算や、LLG方程式に基づいた磁化ダイナミクスのシミュレーションにより構築し、得られた指針や知見をナノ超構造の作製ノウハウにフィードバックする。磁気特性や磁化構造が明らかになったナノ超構造について、異常ネルンスト効果などの熱磁気効果の測定を行い、構造・磁気パラメータと熱磁気機能の相関を明らかにする。
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Assessment Rating |
Interim Assessment Comments (Rating)
A: In light of the aim of introducing the research area into the research categories, the expected progress has been made in research.
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