電気合成化学を用いたモルヒネおよびその類縁体の短工程合成研究
Project/Area Number |
21J00473
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 33020:Synthetic organic chemistry-related
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
楳窪 成祥 名古屋大学, 創薬科学研究科 基盤創薬専攻, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2021-04-28 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2021)
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Budget Amount *help |
¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 有機合成化学 |
Outline of Research at the Start |
強力な鎮痛作用を有し、薬物依存性がない”理想的なモルヒネ”の開発を目的とし、モジュール合成可能なモルヒネの効率的全合成を行う。これまで報告されたモルヒネの全合成では反応に用いた金属試薬や副生成物、中間体の設定などが原因でワンポット化への展開ができず、一挙に全ての不斉炭素を導入することができない。一方で、電気合成化学を用いた場合であれば反応系に夾雑物がほとんど含まれず、次の反応を妨げるものがないため、容易にワンポット化へと展開することができ、優れたプロセスが確立できる。本研究では電気合成化学の有用性に着眼し、それにポットエコノミーの概念を組み合わせる独創的なアイディアで、効率的全合成を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
2021年の1月頃から渡米の準備を進めていたが、受入研究機関のコロナ感染症に対する方針を遵守したので、渡米できなかった。コロナ禍の影響で渡米の予定を立てることもできなかった。したがって、本研究において肝要な電気合成化学の修学および取り組みに至らなかった。しかし、本研究は創薬を指向した有用有機化合物の短工程合成という側面を有しているので、さまざまな有用化合物の効率的合成に取り組んだ。有用化合物合成中間体である化合物の効率合成に取り組んだ。アルデヒドを還元し、アルコールへと収率85%で変換した。得られたベンジルアルコール誘導体に対してPBr3を作用させることでブロモ体を得た。その後、亜硝酸銀を作用させることで目的のニトロ化合物を得た。しかし、3工程の収率は17%と満足できるものではなかった。副生物を単離したところ、亜硝酸エステル化合物が生じていることが判明した。これは求核置換反応にて目的の窒素原子からの付加ではなく、酸素原子からの付加が進行したことを意味する。溶媒や温度等の検討を行なったが、亜硝酸エステル化合物の副生を抑制することができなかった。そこで、合成ルートを見直すことにした。具体的にはアルデヒドをオキシムにしたのちに酸化反応を行うことで、目的のニトロ化合物が得られると考えた。実際に行なってみると、目的のニトロ化合物を2工程の収率65%で得た。この収率向上は有用化合物の合成に大きく貢献すると考えている。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)