Project/Area Number |
21J00660
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 45040:Ecology and environment-related
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Research Institution | Forest Research and Management Organization |
Principal Investigator |
小林 卓也 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所森林昆虫研究領域, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2021-04-28 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2021)
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Budget Amount *help |
¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 腐食食物網 / 群集生態学 / 枯死材性昆虫 / 木材腐朽菌 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、菌類の多様性と植物基質の形質改変作用が枯死材依存性の昆虫群集の多様性に与える影響を明らかにすることを目的とする。野外操作実験により、材の樹種とそれを腐朽する菌の組み合わせにより枯死材性昆虫群集の応答が異なるかを検証する。加えて、室内実験と自然状態の枯死材における菌類と昆虫の調査とを組み合わせ、枯死材性生物群集における植物・昆虫・菌類の三者の多様性の関係の解明を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
枯死木は多様な生物の栄養源・生息場所となり、森林生態系における生物多様性の維持に重要な役割を果たしている。また枯死木は陸上における巨大な炭素貯蔵庫であり、その分解に関わる生物間相互作用の解明は、物質循環の視点からも重要である。本研究では、腐食生態系における生物多様性の形成・維持機構の解明を目指し、「菌類の多様性と植物基質の形質改変作用が腐食食物網における昆虫群集の多様性に寄与する」という仮説を検証することを目的とした。特に、枯死材と木材腐朽菌類、枯死材性節足動物類を対象として研究を実施した。 分解特性の異なる各種の腐朽菌類の菌糸の特性とその分解作用による植物基質(枯死材)の改変効果を定量するために、実験室で各種の菌類による腐朽試験を行い、材の重量減少の測定や化学分析を行った。また材の樹種とそれを腐朽する菌の組み合わせにより枯死材性昆虫群集の応答が異なるかを明らかにするため、人為的に腐朽させた材を用いた野外操作実験を行った。木粉を固めたもの(菌床)に木材腐朽菌を接種し(4菌種×4樹種で合計16通りの組合せ)、茨城県北茨城市小川保護林の林床に6-10月の間設置し、回収した。実験の結果、材密度やリグニン含有量などの腐朽材の性質は腐朽する菌類の種により異なっていた。また、同じ菌種を接種した菌床では、設置場所の違いにかかわらず、内部の昆虫群集の組成が類似していた。 本研究の結果により、腐朽材の性質が腐朽する菌類により異なること、枯死材性昆虫の一部が特定の菌種による腐朽材への選好性を示すことが明らかになり、腐朽菌類の多様性が枯死材を利用する昆虫群集に影響を与えうることが示唆された。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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