Project/Area Number |
21J00679
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 26020:Inorganic materials and properties-related
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
村松 佳祐 信州大学, 先鋭領域融合研究群先鋭材料研究所, 助教(特定雇用)
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Project Period (FY) |
2021-04-28 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2021)
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Budget Amount *help |
¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 層状酸化物 / 電気化学キャパシタ / ナノシート |
Outline of Research at the Start |
層間反応を利用した剥離プロセスが発達している酸化物ナノシートは、レドックス活性や強磁性等の機能が充実している魅力的な物質群であるが、貴金属系を除けば導電率に乏しく、ナノシートの高い表面積が最も効果を発揮する電気化学デバイス応用には制限がある。そこで本研究課題では、酸化物ナノシートの骨格中の酸素アニオンを別のアニオンで置換する無機合成化学の確立とそれに伴う導電率の制御を狙う。このような物質設計を通し、ナノシートライブラリーの探索空間の大幅な拡張に挑戦する。
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Outline of Annual Research Achievements |
原子層厚みを有するシート状物質(=ナノシート)は電気化学キャパシタの電極材料として理想的なナノ材料であるが、高い導電性を示しつつ化学的に安定な酸化物ナノシートはこれまで貴金属系酸化物に限定されており、資源量の観点からその利用範囲の拡大には限界があった。本研究課題では、非貴金属元素から構成される導電性酸化物ナノシートの作製に向け、「ナノシート中の骨格アニオンを別のアニオンで置換する組成制御技術の開発」による酸化物ナノシートの導電性向上を目指している。 本年度は、アニオン交換反応に有用な手法を見出すことを目標に掲げた。概念実証に向けたターゲット物質として、オーミックな導電性を示す酸化モリブデンナノシート骨格中の酸素を硫黄で置換した酸硫化モリブデンナノシートの合成を検討した。積層したバルク固体では物質移動が障壁となり反応が進行しにくいと予想し、層状酸化モリブデンを予め剥離し、分散したナノシートに対して硫黄源を添加することでアニオン交換実験を試みた。 非水溶媒系で反応を行うために、剥離後の酸化モリブデンナノシートの回収し有機溶媒へ再分散することで、ナノシートの有機分散液を作製した。硫黄源を添加し交換反応を試みたところ、ナノシート形態の保持と生成物中の硫黄の存在を確認した一方で、面内構造の変化は確認できなかった。生成物の詳細は解析中であるが、硫黄源の分解による硫黄単体の生成も確認されたため、硫黄源とナノシートの反応は進行していない可能性が高い。今後は反応雰囲気の見直しにより硫黄源の分解を抑制し、硫黄源とナノシート骨格間の反応を促進させる。以上より、本研究期間ではアニオン交換反応の実現に向けた重要な知見を多く蓄積することができた。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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