植物のアブシジン酸応答を制御する新規なタンパク質リン酸化酵素の機能解析
Project/Area Number |
21J10962
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 38060:Applied molecular and cellular biology-related
|
Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
神山 佳明 東京農工大学, 大学院生物システム応用科学府, 特別研究員(PD)
|
Project Period (FY) |
2021-04-28 – 2023-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2022)
|
Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2022: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2021: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
|
Keywords | アブシジン酸(ABA) / シロイヌナズナ / リン酸化 / リン酸化プロテオーム解析 / プロテインキナーゼ / 生長制御 |
Outline of Research at the Start |
アブシジン酸(ABA)は、植物が乾燥や塩害などの劣悪環境へ適応する際に重要な植物ホルモンである。ABAシグナルの中枢経路ではタンパク質リン酸化酵素SnRK2が活性化し、様々な基質タンパク質をリン酸化してABA応答を誘導する。しかしながら、SnRK2活性化後のシグナルの流れについては不明な点が多い。申請者はこれまでにSnRK2の新規基質タンパク質としてRaf型タンパク質リン酸化酵素Raf36を同定し、これが発芽後生長期のABA応答を抑制することを見出した。そこで本研究ではRaf36やその周辺因子の解析を進め、発芽後生長期のABAシグナル伝達におけるSnRK2-Raf36経路の役割を明らかにする。
|
Outline of Annual Research Achievements |
前年度までに、①グループCに属するRaf型プロテインキナーゼのRaf36が温和環境条件下で植物の生長促進に寄与する一方でABAシグナル伝達などのストレス応答には抑制的に作用すること、②Raf36はストレス条件下において活性化したSnRK2プロテインキナーゼにリン酸化されることで分解誘導されること、を明らかにした。これらの結果から、Raf36は主に温和環境条件において標的タンパク質のリン酸化制御を行うことで植物の生長促進に寄与するモデルが想定された。したがって、本年度はRaf36の下流で制御されるリン酸化シグナル伝達経路を明らかにするために、シロイヌナズナRaf36欠損変異体(raf36-1, raf36-2)を用いた比較リン酸化プロテオーム解析を実施した。その結果、227種のリン酸化ペプチドが野生株よりもraf36変異体で有意に減少していた。また、Raf36タンパク質を免疫沈降(IP)した際の共沈産物を質量分析計(LC-MS/MS)に供試するIP-MS解析を実施することで、937個のタンパク質をRaf36の相互作用候補因子として同定した。これらの結果を組み合わせることで、17個のタンパク質をRaf36の直接的な標的基質の候補として得た。現在はそれら遺伝子欠損変異体の表現型解析を進めることで、Raf36依存的な植物生長の制御メカニズムに必要な新規シグナル伝達因子の単離を目指している。
|
Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Report
(2 results)
Research Products
(11 results)
-
-
-
-
-
-
-
-
-
[Presentation] シロイヌナズナの ABA 応答における グループ C Raf 型タンパク質リン酸化酵素 Raf36 の機能解析2021
Author(s)
神山佳明, 廣谷美咲, 石川慎之祐, 峯岸芙有子, Conner Rogan, 片桐壮太郎, 高橋史憲, 野元美佳, 石川一也, 児玉豊, 多田安臣, 竹澤大輔, Jeffrey Anderson, Scott Peck, 篠崎一雄, 梅澤泰史
Organizer
日本植物学会第85回大会
Related Report
-
-