Project/Area Number |
21J11187
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 47030:Pharmaceutical hygiene and biochemistry-related
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
池山 佑豪 千葉大学, 医学薬学府, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2021-04-28 – 2023-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | ミトコンドリア透過性遷移 / 血小板 / 薬物性肝障害 / ミトコンドリア障害 / 骨髄移植マウス |
Outline of Research at the Start |
ミトコンドリア透過性遷移(MPT)は、特異体質性薬物性肝障害(DILI)において重要な危険因子である一方、肝細胞のみを用いた検討では臨床でのDILI症状を再現できなかった。これは、肝細胞以外への薬物の影響が無視できないことを示唆している。その候補として申請者は血小板に注目している。血小板は、最近の研究から肝障害発症との関連が指摘されているほか、凝固系以外の血小板機能活性化にMPTの関与が示されている。そこで、MPTにより活性化した血小板と肝細胞との何らかの相互作用がDILI 発症に重要であるとの仮説のもと検証する。
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Outline of Annual Research Achievements |
前年度は、骨髄細胞特異的にシクロフィリンD (MPT制御因子の1つ)欠損させたマウスを作製し、アセトアミノフェン投与による肝障害に関与することを示唆するデータを得ることができた。前年度の結果を基に本年度では、アセトアミノフェン肝障害発症過程に焦点を当てその機序を検証することを目的とした。まず初めに血小板でMPTが誘導されることを検証するため単離血小板を用いて血小板の活性化をフローサイトメトリーを用いて評価した。その結果、アセトアミノフェンの代謝物であるN-アセチル-p-ベンゾキノンイミン(NAPQI)を曝露によってMPT依存的な血小板の活性化を確認することができた。これはNAPQIがアセトアミノフェン肝障害の原因となる活性代謝物であることと矛盾しない結果である。次に血小板が肝臓で蓄積しているかを検証するため、骨髄移植マウスにアセトアミノフェンを投与し、1, 2, 6時間後に肝臓を単離し、浸潤した非実質細胞の割合を評価した。その結果、投与後1時間より有意に血小板数の増加が見られた。この増加は骨髄のシクロフィリンD欠損マウスでは観察されず、血小板のMPT誘導に起きている蓄積が示唆された。最後に肝実質細胞のMPT誘導に及ぼす影響を評価するためアセトアミノフェン投与後1, 2時間後の肝臓からミトコンドリアを単離しミトコンドリアの呼吸機能、膜電位並びにMPTへの影響を評価した。その結果、アセトアミノフェン投与群において呼吸機能・膜電位の低下そしてMPT誘導能の増加が確認できた。この影響は骨髄シクロフィリンD欠損マウスでは確認されなかった。以上より、アセトアミノフェン肝障害では発症過程に血小板のMPT誘導が血小板の肝臓への蓄積、そして肝ミトコンドリアMPT誘導能の上昇が起きることが示唆された。今後はマイクロアレイなどを用いて遺伝子変動を介した詳細な機序解明を進めていく予定である。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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