脱水応答性繊維形成タンパク質が担う新規乾燥耐性原理の解明
Project/Area Number |
21J11385
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 43010:Molecular biology-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
田中 彬寛 東京大学, 理学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2021-04-28 – 2023-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2022: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2021: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | クマムシ / 乾燥耐性 / CAHS / 細胞骨格 / 相分離 |
Outline of Research at the Start |
微小動物クマムシは高い乾燥耐性を有しており、乾燥した環境では体内の水分をほとんど失い、代謝を停止して乾燥に耐える。これまでに幾つかの耐性関連タンパク質は同定されてきたが、クマムシの乾燥耐性の分子メカニズムは依然不明である。近年、当研究室で脱水ストレスに応答して可逆的に線維化するクマムシ由来のタンパク質を同定した。この線維化タンパク質は脱水環境下で溶液のゲル化を誘導することから、脱水に応答してクマムシの細胞内がゲル化する仮説を想起した。ゲル構造は保水性や機械的強度の面で乾燥耐性に適した物性である。本研究ではゲル化仮説を実験的に証明し、線維化タンパク質を基盤とした新規乾燥耐性原理の解明を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
クマムシに固有のタンパク質CAHSは、緩やかな脱水を引き起こす高浸透圧ストレスに応答して可逆的に細胞骨格様の線維構造を形成する。脱水ストレスへの顕著な応答性から、CAHS線維の形成はクマムシの乾燥ストレス耐性に重要であると考えられるが、その保護メカニズムは不明だった。高い乾燥耐性能を持つヨコヅナクマムシの生体内と同程度の濃度のCAHS3タンパク質溶液に脱水環境を模擬する薬剤TFEを加え、線維化を誘導するとゲル状に凝固した。この結果からCAHSタンパク質はクマムシ細胞内を脱水ストレス依存にゲル転移している可能性がある。そこでゲル化による物性への影響を調べるために、CAHS3タンパク質を内包する小胞を作成し、ゲル化前後の硬さの計測を行ったところ、ゲル化に依存して小胞に弾性が検出された。CAHS線維が培養細胞においても機械的な強度の向上に寄与するかを明らかにするために、CAHS3恒常発現培養細胞株を作出し、原子間力顕微鏡(AFM)を用いて、細胞表面の硬さの指標である弾性率を計測した。その結果、線維化の誘導依存に弾性率が向上した。脱水ストレスは細胞体積の減少を引き起こすため、続いて、CAHS線維の形成による体積変化への影響を調べたところ、CAHS3発現細胞では細胞体積の減少が抑制されていた。最後にCAHSの発現による細胞の生存率への影響を調べたところ、CAHS3発現細胞株では高浸透圧ストレス耐性が向上していた。以上の結果から、CAHSタンパク質は脱水ストレス依存に細胞の機械的な強度を向上させることで、脱水にともなう破壊的な変形から細胞を保護するという新たな耐性メカニズムを提唱した。さらに、線維形成能に差のあるCAHSパラログ間でアミノ酸配列を比較解析することで線維形成に関与するモチーフ構造も新たに同定した。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(14 results)
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[Presentation] Stress-dependent cell-stiffening by tardigrade tolerance proteins CAHS through reversible formation of a cytoskeleton-like filamentous network and gel-transition2022
Author(s)
Akihiro Tanaka, Tomomi Nakano, Kento Watanabe, Kazutoshi Masuda, Gen Honda, Shuichi Kamata, Reitaro Yasui, Hiroko Kozuka-Hata, Chiho Watanabe, Takumi Chinen, Daiju Kitagawa, Satoshi Sawai, Masaaki Oyama, Miho Yanagisawa, Takekazu Kunieda
Organizer
15th International Symposium on Tardigrada
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Int'l Joint Research
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Organizer
Anhydrobiosis; cheating death and telling the tale. Scientific meeting of The Royal society.
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